インカジ(インターネットカジノ)店はなぜ違法なのか

インカジ(インターネットカジノ)店の経営者や客が逮捕されたというニュースがたまに出ますが、ここではなぜオンラインカジノは良くて(グレーであるが)、インカジがダメなのかを説明します。

 

インカジ(インターネットカジノ)店はなぜ違法なのか

先々週(2019.11.8)仙台市青葉区国分町で、インカジ(インターネットカジノ)店の経営者2人と客2人など男女計4人が賭博の疑いで逮捕される事件がありました。インカジ店は客にポイントを買わせ、ネットカジノをさせて、ゲーム終了後の残高に応じて換金できるという仕組みだったそうで、3ヶ月前から開店していました。

同様のインカジ店逮捕事例は過去にも多数あり、最初の逮捕例は2006年2月の京都市中京区東木屋町のインカジ店ゴールドラッシュの例に遡ります。店員2人を常習賭博容疑で、客2人を賭博容疑で逮捕しました。その後2007年1月に店員に判決が下り、懲役2年、執行猶予5年、追徴金1億139万円という内容でした。追徴金からして相当儲けていたのではないかと思われます。

店側としては我々がカジノを開いているわけでは無く、オンラインカジノのサーバーは海外にあり、我々に法の及ぶものではないと考え、それを利用する客にも当然違法性は無いと説明していたそうです。要はこのサイトでも言っているオンラインカジノの正当性(実際はグレーゾーン)をそのまま主張していたことになります。

しかし実際このように何件も逮捕されたところを見ますと、オンラインカジノと言えど、国内で客に面等を向かって自分の店で利用させ、カジノゲームの仕組みから利益を上げていたということであれば、逮捕の対象になるのが分かります。

全てのカジノゲームには控除率があるため、長くやれば(大数の法則が働けば)必ずユーザーが負けるようになできています。例えば控除率の最も低いバカラですら2500回もやると、客が勝つことはおろかトントンに持っていくのさえ2.5%となるそうです。残りの97.5%は金額に差こそあれ、店側の勝ちです。

自分等はいくらカジノゲームに直接関わっていないとしても、客からこの仕組みにより利益を上げていたのであれば、それは違法なのも十分頷けます。例えばチップが現金に還元できない、ただ楽しむだけのカジノカフェがあったとします。客が来るかどうかは別として、これ自体は違法でも何でもありません。客は長く遊べば大数の法則が働き大体チップを減らします。第三者がこれを利用して、チップ換金代行業を務めれば、カジノの仕組みを利用して利益を得たことになり、賭博は明らかでその者が逮捕されるのは当然と思えます。

一方客の立場からするとどうなのかと思いますが、その場で換金できるとあれば、国内でカジノをしたのと何ら変わらなく違法性に該当するのも頷けます。

インカジ店を合法と見なすと極論、個人でカジノ店を運営できてしまうのです。そのカジノはオンラインカジノですので、ディーラーをはじめとする従業員は必要ありません。プレイヤーのイカサマを警戒する必要もありません。店としては楽にカジノの控除率より利益を上げることができてしまいます。これはどう考えても違法なのが分かるかと思います。必要的共犯(対向犯)という見地からも説明できてしまいます。(インカジ店が実質的に胴元で客がその利用者。)

インカジ店は違法なのかが分かったと思いますが、ここで改めてオンラインカジノを家でやるのはどうなのかを考えてみます。胴元は海外にサーバーを置いていますので、国内から違法性を持ち出して逮捕するわけにはいきません。それに伴い客にあたるプレイヤーは決済ツールを利用して換金できてしまいますが、対向犯の見地から違法性は微妙となってしまいます。そしてまだ国内でオンラインカジノの利用を取り締まる法律が無いので、オンラインカジノの利用自体がグレーゾーンです。言い換えると利用者を裁きにくいのです。これはオンラインカジノの違法性と逮捕を見てもその結果から分かるかと思います。その上個人のパソコンからオンラインカジノの利用を取り締まるのは現状では大変難しいです。インカジ店では現行犯逮捕できるのと対照的です。

まとめますとインカジ店は国内のカジノ性が高い上、現行犯になってしまいますので経営は勿論利用客も違法性に該当することを肝に命じて下さい。一方家からオンラインカジノを利用するのはグレーゾーンですので自己責任でプレイして下さい。

 

インカジと闇カジノの違い

日本で個人がカジノを営業するのは当然違法で、賭博開帳図利罪に問われます。闇カジノは隠れてカジノ営業するわけで当然違法行為です。インカジは上記の理由から違法となります。インカジは広義の意味で闇カジノに含まれると思いますが、営業形態的に違いがあります。

インカジはあくまでインターネットを利用したカジノサービスを提供しているため、店側は直接はカジノゲームには携わっていません。このため摘発された場合は常習賭博容疑にかけられます。一方闇カジノは自分等でテーブルを立て店側のディーラーもいますので、直接カジノゲームに携わっています。このため摘発された場合は賭博開帳図利容疑にかけられます。客はいずれの場合も現行犯のみの逮捕となり、単純賭博容疑にかけられます。

店舗状況としてはいずれも厚手のシャッターなどで外部を覆うか地下での営業が主で、大規模なものではありません。はっきり言ってしまえばショボイものです。外には見張りがいます。客は通常会員制で、会員になるためには紹介が必要か、キャッチに近づいて身分証などを提示しなければなりません。売上はカジノゲームの性質上大きいです。闇カジノのゲームはバカラか違法スロットであるところがほとんどです。そして売上金の一部が暴力団に流れていくところもあります。

 

刑法第185条(単純賭博罪に関して)

賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

 

刑法第186条(常習賭博罪と賭博開帳図利罪に関して)

1、常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。

2、賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。

 

インカジ店・闇カジノの摘発事例

2006年2月23日 京都市中京区東木屋町のインターネットカジノ店「ゴールドラッシュ」の店員2人(常習賭博容疑)と客2人(賭博容疑)を逮捕。翌年1月店員に判決が下り、懲役2年、執行猶予5年、追徴金1億139万円。

2015年5月13日 横浜市中区伊勢佐木町のカジノバカラ店「SPICE(スパイス)」の経営者中村崇嗣容疑者(35)と従業員4人を賭博開帳図利容疑で逮捕。客9人を賭博容疑で任意同行。3月下旬に開店し売上は1日300万円ほど。

2017年11月20日 東京都渋谷区道玄坂のインターネットカジノ店「ウォーリー」など2店を摘発し、海野健容疑者(44)ら16人を常習賭博で逮捕。ライブバカラの映像を使って賭博をさせた疑いで、2月より営業し総売上は2億1600円ほど。

2018年4月13日 東京都新宿区歌舞伎町1丁目のカジノバカラ店(2台)「ペアペア」の経営者坂本政彦容疑者(59)とパチスロ店(50機)「ソーキソバ」の経営者笈田悟(45)と他従業員2人を賭博開帳図利容疑で逮捕。2店は同系列で、客5人も賭博の疑いで逮捕。

2018年6月13日 横浜市中区福富町仲通の7階建て雑居ビル7階のゲーム機賭博店「タイガー」でパチスロ機(42台)を使って賭博をさせたとして原田幸子容疑者(45)と佐藤勝容疑者(36)を常習賭博容疑で逮捕。

2018年6月22日 東京都新宿区歌舞伎町の雑居ビルで客にバカラ賭博や違法スロットをさせたとして「フラワー」の責任者阿佐美利光容疑者(49)と「クランキー」の責任者大畑亮二容疑者(31)ら15人を賭博開帳図利容疑で逮捕。客13人も賭博の疑いで逮捕。2017年6月頃より経営し売上は一ヶ月で2000万円ほど。売上金の一部は、指定暴力団住吉会の傘下団体に流れていた疑いがある。

2018年6月29日 東京都渋谷区道玄坂のパチスロ賭博店「JAC」でパチスロ機(39台)を使って賭博をさせたとして撹上容疑者(48)ら従業員3人を常習賭博容疑で逮捕」。客3人も賭博の疑いで逮捕。今年の3月から開店し売上は1日40万円ほど。

2018年7月2日 横浜市中区相生町の雑居ビル地下1階にあるカジノ賭博店「Gets(ゲッツ)」でバカラ賭博(4台)やスロット(5機)をさせたとして店長の岡本高浩容疑者(34)と従業員3人を賭博開帳図利容疑で逮捕。前年の9月に開店し総売上は5億4千万円ほど。

2018年11月29日 東京都新宿区歌舞伎町でタブレット端末を使ったデジタルバカラ台で客に賭博をさせたとして嵯峨隆由容疑者(43)と従業員7人を賭博開帳図利容疑で逮捕。客3人も賭博の疑いで逮捕。半年間開店し総売上は1億4千万円ほど。嵯峨隆由指定暴力団住吉会傘下団体と関係があり、デジタルバカラ台を開発し特許登録もし、全国の違法カジノ店に販売するつもりでいた。

オンラインカジノの違法性と逮捕

ここではオンラインカジノの違法性について、これまでの事例から考えてみようと思います。

 

NetBanq運営者逮捕の件

2016年2月16日、千葉県警サイバー犯罪対策課はオンラインカジノ決済代行会社であるNetBanqの運営者椎原宰(つかさ)容疑者(53)を主犯格とし、常習賭博容疑で逮捕送検しました。椎原容疑者はフィリッピン在住ですが、14日帰国したところ逮捕されました。他にも埼玉に住む通信会社役員益田伸二(50)、自称会社員島田賢一(43)を同容疑で逮捕しました。同課は主犯格を24時間中監視しており、6人による組織的犯行と見ていました。

NetBanqはジパングカジノ系列の決済サービスで、椎原容疑者を主犯格とするグループは他にもZ-Banq、VIP-Banqを運営していました。容疑者は全国の客約1600人を周旋して、23億2800万円を賭けさせ、約10億4400万円もの収益を上げていたと見られています。無店舗型カジノに関して賭博罪を適用したのは全国初となります。

同課は別の犯罪容疑で逮捕した男がこの件にも絡んでいたことから、益田容疑者を割り出したようです。益田容疑者等は事実を認めるも、決済代行をやっていただけで賭博にはあたらないと容疑を否認しています。顧客リストを手に入れた千葉県警は2016年~2017年まで、NetBanqを利用していた人数名にも家宅捜査をしました。

同課は資金の入出路からNetBanqを胴元と考え、顧客を必要的共犯の関係で両者を摘発できると踏んだようです。実際何人かのプレイヤーは書類送検され、略式起訴となりました。略式起訴とは軽犯罪の場合それを認め、10万~20万円の罰金を支払う代りに起訴されないというもので、要は無罪で前科も付きません。それを受け入れるものもいましたが、それすら不服とする人もおり、裁判で戦う姿勢を見せました。そして2017年新年早々不起訴を勝ち取りました。その時弁護を担当した麻雀プロでもある津田弁護士は、同じ賭博罪でも単純賭博罪と賭博場開張図利罪は軽重に差がありすぎて、前者は撤廃するべきであると主張しています。尚三容疑者がその後どうなったのかは情報がありません。

 

必要的共犯(対向犯)という考え方

以前よりオンラインカジノの違法性に関して、運営している胴元が海外にサーバーを置き、正当にライセンスを所持して合法的に運営しているため、当然日本の警部が逮捕できる立場にあるわけではないのに、それを利用している日本人を逮捕できるのかという問題がありました。賭博罪はそもそも賭博を開帳している胴元とそれを利用する客のセットでないと成り立たないのは言うまでもありません。一人で賭けはできませんからね。片側だけ逮捕というわけにもいかないのです。これを必要的共犯(対向犯)と言います。

津田弁護士の言うように賭博場開張図利罪は重罪であるが、単純賭博罪はそれに付随的なもので、胴元の検挙が目的にすぎないのです。それなのに賭博場開張図利罪である胴元が逮捕されないのに、その客が単純賭博罪で逮捕されるのも枝葉末梢な感じです。

 

スマートライブカジノの日本人ユーザー逮捕の件

2016年3月10日、スマートライブカジノ日本人プレイヤー3人が単純賭博容疑で京都府警に逮捕されるという事件がありました。日本での無店舗型のカジノでの逮捕は初となります。

当時スマートライブカジノとは、日本人ディーラーが出てきたり、出てくる時間帯を日本時間の夜~深夜に設定したりと、日本人を明確にターゲットにしたかなり思い切ったオンラインカジノでした。府警はこれを事実上日本人向けに提供したカジノと判断したわけです。

それまでは(今もそうですが)、ネットカジノは法の目を潜り抜けたオンラインギャンブルで、知る人ぞ知る人のみがひっそりとPCで楽しむのが普通でした。オンラインカジノも海外で運営されており、勿論日本がギャンブル禁止国なのは承知の上で、慎ましく入ってきた感じでした。オンラインカジノもユーザーも、決して表立って目立って活動しようとは思っていなかったのです。

しかしオンラインカジノが増えるに従って客の奪い合いが激化し、スマートライブカジノのような日本の法に対して挑発的なカジノが出てきてしまったのです。私も出てきた当初は「ここまでやるか。」「これはやばいんじゃないの。」という印象を受けました。

普通ライブゲームのディーラーは外国人で日本語はしゃべれません。チャットはできますが英語です。しかしディーラーが日本人女性となればその障壁は無くなり、当然日本人ユーザーは増えていきます。しかもチャットはユーザー間でもできてしまう環境でした。

そこに目を付けた府警が潜伏して、チャットで相手からいろいろ聞きだし、ツイッターや個人情報を特定し、クレジットカードの使用履歴と確認して逮捕に至ったというわけです。オンラインカジノ内でこのような環境を提供するのもどうかと思いますが、しゃべる方もしゃべる方だと思いました。先にも書きましたようにネットカジノはひっそりとやりものなのに、堂々と個人情報を特定されてしまうようなことを、どこの誰かも分からない人にチャットで話してしまうのですからね。また3人は自身のブログで、IDやプレイ履歴の公開など全てが公開状態であったためそれも証拠として残ってしまったそうです。

こうして埼玉県越谷市の制御回路製作会社経営関根健司(65)、大阪府吹田市の無職西田一秋(36)、埼玉県東松山市のグラフィックデザイナー中島悠貴(31)の3容疑者を逮捕するに至ったわけです。

刑法第185条:賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

3人はその後略式起訴となりました。

 

ドリームカジノの運営者逮捕の件

2016年6月10日、京都府警は大阪市中央区本町橋の会社役員ら実質運営者5人を逮捕したと発表がありました。無店舗型のカジノ運営者が逮捕されるのは国内初となります。容疑者等は共謀して大阪市天王寺区に事務所を設け、オンラインカジノのドリームカジノを運営し、2013.12~2016.3まで不特定多数の客を集め、お金を賭けて遊ばせたとしています。会員数は約9500人、賭け金の総額は約19億2600万円に上がります。

ドリームカジノはキュラソーライセンスを受けていることがサイト内に記載され、キュラソー島で運営されているはずですが、サポートは日本語のみで行われていたことから国内で運営されていると判断したそうです。

私もこのカジノは知っていましたが、当初から妙に日本人慣れして、明らかに日本市場を狙って立ち上げられたカジノだろうと思っていました。恐らくライセンスは本物だろうと思いますが、よく取れたなと思いました。キュラソーで住所を持ってライセンスを取ったのだとは思いますが、それを海外に持ち出して運営されるのでは発行元のキュラソーにも問題があると思いました。しっかり監査していなかったのですからね。

6月30日には京都地検は内2人を常習賭博罪で、内2人を常習賭博幇助罪で起訴し、内一人は起訴猶予にしました。起訴状によりますと役員等は海外に設置されたサーバー上のドリームカジノを大阪市天王寺区で運営し、客にポーカーやルーレット等をやらせたということです。

9月14日、京都地裁で3人に判決があり役員に懲役3年(執行猶予4年)、750万円の没収、他2人に懲役1年6ヶ月(執行猶予3年)を言い渡しました。

形式的にサーバーが海外にあるとは言え、実質的に国内でオンラインカジノを運営するのはやはり違法でした。むしろ何で賭博開帳罪で無く、常習賭博罪なのか不思議なところです。

その後ドリームカジノは閉鎖されましたが、1年以上経ってユーザーにはカリビアンカジノを経由して残高の分を支払ったそうです。

 

自宅でプレイするオンラインカジノにおける政府の見解

2013年衆議院の質問答弁にて、自宅でプレイするオンラインカジノでも違法なのではないかという質問がなされました。以下質問と回答です。

賭博罪及び富くじ罪に関する質問主意書の一部:国内の自宅からインターネットを通じて海外のカジノに参加する場合であっても刑法第185条の賭博罪に該当するという理解でよいか。

政府の回答:犯罪の成否については捜査機関が収集した証拠に基づいて個々に判断するべき事柄であることから、政府としてお答えすることは差し控えるが、一般論としては賭博行為の一部が日本で行われた場合、刑法第185条の賭博罪が成立するものと考えれれる。

要は政府でもはっきり分からないが、証拠次第では賭博罪は成立するという解釈でいいかと思います。

 

まとめ

2016年はオンラインカジノ業界にとっては震撼となる年でした。私としては、個人で遊技で小額を賭けて自宅で慎ましく遊ぶ分には全然問題ないと思うのですが、日本は今までの文化からどうもギャンブルに対しては厳しいようです。大人の遊びですから多少お金を賭けてそこにスリルを求めるのも、一時の娯楽に供する物と見なしていいような気もするのですが何か目くじらを立てる感じですよね。正直全く賭け事のない文化って古今東西無かったと思いませんか。もしあったとしたら寧ろ気持ち悪いくらいです。

国内でオンラインカジノを運営するというのはさすがに拙いですが、不起訴という結果から考えてもオンラインカジノユーザーを現状の法律で罰するのは難しいみたいです。恐らく自宅でこっそり楽しむ分には問題ないと思いますが、グレーゾーンですので大きく勝った画像をブログに載せたり、SNS等で個人が特定されるような行為はしない方がいいです。

オンラインカジノは政府でも白黒はっきりしないようなグレーゾーンですので個人でやられる方は自己責任にてお願いします。

オンラインカジノ利用者国内初の逮捕について

先週の木曜日(3/10)、京都府警が自宅のパソコンでオンラインカジノを利用して現金を賭けたとして、埼玉県越谷市会社経営の男(65)ら3人を単純賭博容疑で逮捕しました。

オンラインカジノの一つスマートライブカジノで、ディーラーを相手にブラックジャックで約3千円~11万円を賭けた疑いで、容疑者は合計で約5千万円使ったと供述しています。

※賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処せられる(刑法185条本文)。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは不処罰とされている(刑法185条但書)。

 

smartlivecasino

スマートライブカジノ

 

無店舗型のオンラインカジノ利用の逮捕は全国初となり、業界関係者は戸惑っているところです。

実際に私も、カジノ解禁を前にしてなぜこんなことが起こりえるんだと戸惑っているところです。

また容疑者は「海外サイトなので大丈夫だと思った。」とも供述していますが、この一言はそう謳ってオンラインカジノを紹介してきた私共にも重くのしかかるものでした。

 

現時点では情報が少なくいろいろな憶測が飛び交っているところですが、これがもし起訴までいって有罪判決になると、オンラインカジノをはじめとしたオンラインギャンブル全般は違法ということになってしまいます。

しかしオンラインギャンブルに関した法的規制がない現状、裁判所や弁護士も相当扱い方が難しいのではないかと思われます。

今になって思うと2000年頃から出てきたオンラインカジノに対して毎年利用者が増え続け、なぜ今まで法的整備をしてこなかったのかなっと思ってしまいます。

 

オンラインカジノはこれだけ露出してきたとはいえ、まだ認知度が低いため、他に取り組むべき課題があったということでしょうか。

カジノ解禁を視野に入れて法的齟齬が生じないように、見てみぬふりをしてきたということでしょうか。

 

今回はこの一件を、私見を交えて解説してみたいと思います。

まずは状況から確認してみます。

 

スマートライブカジノはディーラーが日本人で、開業時間が日本時間の夕方から深夜に設定されおり、府警は事実上国内で日本人向けにカジノが開かれて賭博行為をしていると判断したそうです。

このライブディーラーはチャットしながらでき、日本人の女性ディーラー約10人が出演していました。

また府警はこのサイトを昨年10月にサイトを発見していたと言っています。

 

スマートライブカジノの存在は私も知っておりました。

確か2年くらい前から日本へ進出しており、日本人女性ディーラーもいるということも聞いたことがあります。

他のオンラインカジノに比べて、妙に日本人ユーザーを意識しているなと思っておりました。

当サイトで紹介も試みましたが、知名度や規模から考えて、暫く時の試験を受けてもらおうと判断しました。

 

さて話を戻しましてこの状況から考えますと、この逮捕には2つの解釈ができます。

 

一つ目はオンラインカジノ自体が違法という解釈で、海外にサーバーがあろうと、胴元も海外にいて逮捕できなくても、日本国内でお金を賭ける行為をすればそれは違法になるということです。

この解釈には国際カジノ研究所所長、木曽崇氏が強く支持しています。

しかし元々木曽崇氏はオンラインカジノ=悪というプロパガンダを発信していますので、その点は考慮しないといけません。

いずれにしろこの場合は、オンラインカジノは違法で今まで摘発できなかったけど、府警がたまたま日本人が多く利用していそうなスマートライブカジノを見つけ、ライブディーラーのチャット機能を利用して個人を特定したということになります。

 

二つ目はスマートライブカジノはあまりにも日本人へ特化しており、府警が闇カジノと同等のものと判断して、その利用者は単純賭博罪にあたると判断したということです。

これにも根拠があり、特に府警はこのサイトを昨年10月にサイトを発見していたと言っているところであり、府警が去年の10月までオンラインカジノの存在を知らなかったとは思えず、あまりにも日本人を対象としていたため闇カジノと判断したスマートライブカジノがたまたまオンラインカジノだったという解釈です。

実際にスマートライブカジノだけが、業界唯一の日本人ディーラーを採用していました。

この場合はオンラインカジノ自体はまだ法的整備に乏しく、違法ともいえないということになります。

smartlivecasinodealer

スマートライブカジノの日本人ディーラー

 

いずれにしろ今回のスマートライブカジノは、捜査員が会員となってテーブルに入れば客同士がチャットで会話できるため、個人情報が抜けて摘発しやすいといった状況でした。

 

甲南大学法科大学院教授、弁護士、園田寿氏は、競馬・競輪などの公営ギャンブルやパチンコなどの遊技が存在する上で今回のような逮捕はあまり意味が無く、単純賭博を刑法から削除してもいいのではないかということも言っています。

 

私としましてもオンラインカジノを利用したくらいで、有罪判決になってほしくはなくないなというのが正直なとことです。

もし今回の府警の逮捕の意図が一つ目に当たるのだとすれば、賭博法の拡大解釈であってほしいです。

 

今回の逮捕者が出たことによりオンラインカジノのイメージは相当悪くなりましたが、まだ逮捕されたという段階なので(逮捕=有罪というわけではない)、司法で明確な判断を下せることに期待したいと思います。

またもし有罪判決になるとすれば、どの点が有罪に当たるのかも注意したいところです。

 

ここに改めてもう一度書いておきますが、オンラインカジノは現在では善とも悪ともつかないグレーなものですので、利用の判断にあたりましては自己責任でお願いします。