カジノ法案関連

 

2016年12月カジノ法案「IR推進法案」可決

2016年12月6日「カジノ法案」が衆院で可決されました。カジノ法案とは特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法案でIR推進法案とも呼ばれています。これを受けて特定複合観光施設区域整備法が2018年6月19日衆院を7月20日参院を通過し可決しました。カジノゲームは勿論ギャンブルで、当然ながら日本はギャンブル禁止国です。カジノ法案はこれに例外的な法的根拠を与えるものです。

もともと日本でカジノ解禁が言われるようになったのは2000年当時石原慎太郎都知事が「東京にカジノを作りたい。」と公言したのが始まりでした。やがて自民党内で持ち上がり、これを率先したのが野田聖子議員ですが、小泉純一郎首相が掲げる郵政民営化に反対していたため自民党を離党し、カジノ解禁は一旦影を潜めます。しかし安倍晋三内閣が発足しますと再び自民党に戻ってきました。

またちょうどその時シンガポールでカジノが解禁され、観光客が増え、GDPが大きく伸びたことを受けまして、2010年に超党派の議員(自民党が最も多い)で構成されます国際観光産業振興議員連盟「IR議員」が誕生し、翌年にIR推進法案を発表し、2013年12月に議員立法の形で衆議院に提出されました。そして3年越しに可決されたわけです。

IR推進法案とは言わばIR推進を政府に促す法案であってまだ具体的なものではありません。実際どこに作るのか、運営やルールはどうするのか等、具体的なことは今決めている段階なのです。最終決定は政府が下すため、現段階ではカジノを日本に建設しない余地さえあります。しかし動きを見ている限りではやはり建設する可能性の方が高そうです。

 

IRとは

IRとは「Integrated Resort」の略で、統合型リゾートといった意味です。つまりカジノだけではなく、国際会議場、展示場、ホテル、ショッピングモール、レストラン、劇場、映画館、アミューズメント施設、スポーツ施設、温泉といったものが複合した観光施設になります。モチーフはラスベガスです。特に国際会議場や国際展示場は比較的大きなお金が動くトラベラーを呼べる施設で、MICE「Meeting、Incentive tour、Conference、Exhibition」と呼ばれています。要はこれらを集客装置としてお客を呼び込もうというもので、施設をギャンブルではなく文化的・学術的なものにカムフラージュしようとする狙いもあります。実際に他国を見てみますと、ほとんどはカジノによる収益でこれら単独では利益を出すのは難しいようです。

 

カジノとはどういうところか

基本的には広いフロアにいくつものテーブルがあって、それぞれのテーブルにはディーラーがおりカードを配ったりしています。ゲームにはブラックジャック、バカラ、ルーレットがあります。一画にはスロットマシンもあります。窓は閉ざされており外の様子は一切分かりません。国によっても大きく異なります。

小規模なカジノの多いヨーロッパでは高級感を重視する傾向があり、ドレスコードを着用しないと入れないところもあり、まさに王侯貴族の社交場といった感じです。大規模なカジノの多いアメリカは逆に大衆的な開けた空間で、アミューズメントショーやアトラクションなど家族でも楽しめます。マカオも大半はアメリカ資本なのでアメリカの大規模カジノに近いです。

 

カジノを設置する目的

カジノを日本に作る目的は経済効果これに尽きます。ではどれくらいの経済効果があるのかを考えてみます。各国のゲーミング市場(売上高)を見てみますと、2018年のマカオが40施設で4兆1135億円、シンガポールが2施設で5407億円、ネバダ州が272施設で2兆8000億円です。これらから大雑把に推計しますと、複数の施設が稼動すれば日本の売上高は年間2兆円レベルと予想されています。

さらに観光客による収益や効用の増加、地域の活発化も含めれば年間で7~10兆円もの経済波及効果があると言われています。

 

日本が目指しているカジノ

日本が目指しているカジノを決定している範囲で具体化します。

 

日本のカジノは民営である

カジノ事業には建設費や運営費などを含めて5000億円~1兆円ほど必要です。必ず成功するとも限らないカジノ事業に国が税金で投資するわけにはいきません。よって日本のカジノは民営ということになりますが、どこの民間業者が入るのかはまだ決まっていません。当然日本の民間業者にカジノ事業経験があるはずは無く、外資も参入してきています。ラスベガスサンズ社等がその候補です。大方の見方では国内企業と外資の合弁になる可能性が高いと見ています。

 

カジノ利益の分配はどうなるのか

国内居住者に対して6000円の入場料を課し、内3000円が国へ国庫納付金として、内3000円が地方自治体に認定都道府県等納付金という形で納められることになります。(特定複合観光施設区域整備法の176条と177条)

他にカジノで出た収益の内15%が国へ国庫納付金として、15%が地方自治体に認定都道府県等納付金という形で納められることになります。(特定複合観光施設区域整備法の192条と193条)

残りの収益をカジノ事業に携わる企業の、持ち株比率に応じて分配されることが予想されます。

 

ターゲットは誰なのか

先にも述べましたように国内居住者に対して6000円の入場料を課すため、基本的にはマカオやシンガポールを習って外国人、特に中国人がターゲットと見込んでいるようです。しかしこの6000円が高いかどうかというのは個人の価値観ですので、日本人もある程度はターゲットになっているのは明確です。外国人専用カジノではないですので、はっきりとしたターゲットは定めていない感じです。

 

日本国居住者への入場規制

○20歳以上で、マイナンバーカード等の身分証の提示が必要

○1回(24時間)につき6000円の入場料が必要

○連続する7日間での入場回数は3回まで、連続する28日間での入場回数は10回までと限定

 

どのゲームを設置するのか

政府はカジノで提供するゲームを限定する方針で、ルーレット、バカラ、ブラックジャック、スロットの偶然性が大きいゲームのみにしています。スポーツベットや麻雀等は禁止しています。ポーカーはスキルが大きくものを言うゲームですが、世界的にメジャーなゲームですので検討中です。

 

マネーロンダリング(資金洗浄)の防止

カジノと手を組んで、カジノで勝ったことにすれば、簡単にマネーロンダリング(資金洗浄)ができてしまい、闇金を合法的な表金に変えてしまうことができます。勿論どの国もマネーロンダリングは認めていませんが、一部の中国人富裕層や共産党幹部等はマカオのカジノを利用してこれをやっているのも事実です。カジノ側としては手数料が入るため歓迎で、寧ろ相手はVIP客なので大きな収入源なのです。しかし日本のカジノはマネーロンダリングを防止するようです。

 

反社会的勢力と一切関係を持たない

日本でカジノと言えば、一昔前までは一般の人の入れない裏カジノのことで、暴力団関係者が取り仕切っていました。しかし今回のカジノは合法的なものですので、暴力団組織の介入や犯罪の温床になることを断固排除するようです。

 

地域風俗環境の悪化を防ぐ

カジノはギャンブルですので、負けた人が金欲しさのあまり犯罪を犯してしまうことが後を絶ちません。またカジノホームレスが出てしまうことも予想されます。自国民に開放している韓国の江原ランドはその例です。政府はカジノへ入るための身分証の提示や入場制限することで過度にのめりこまないようにし、このような治安悪化を防止するみたいです。

 

機関を設けてギャンブル依存症対策をする

2017年度の厚生労働省の報告によりますと、日本でギャンブル依存症疑いのあるものは320万人も上がり、成人の約3.6%にあたるそうです。世界にほとんどは1%前後なのに、日本だけこのように高いのは身近にパチスロがあるからです。実際にギャンブル依存症の80%近くがパチスロユーザーなのです。これらの依存者には既に対策が必要なのですが、カジノ開放にあたってより増えることが予想されるため、カジノへの入場規制の他、機関を設けて対策するそうです。

 

カジノはどこにできるのか

2018年4月27日、政府は日本へのカジノ設置を当面3箇所以内と限定しました。但し最初の区域認定から7年後には見直せます。カジノの有力候補地としては横浜の山下ふ頭、大阪の夢洲、北海道の苫小牧、長崎のハウステンボス、東京のお台場、千葉の幕張、和歌山のマリナーシティ、沖縄の海洋博公園・美ら海らが候補に名乗りを上げています。

 

日本のカジノに参入する企業

候補地が決まれば、次はどこの企業が入って運営するのかです。仮に3箇所だとしたら3つの企業が入って運営することになります。日本企業ではセガサミー、ユニバーサルエンターテイメント、外資ではラスベガス・サンズ、メルコリゾーツ&エンターテイメント、ギャラクシー・エンターテイメント、ハードロック、ウィン・リゾーツこの辺が有力候補となりそうです。特にラスベガス・サンズは1兆円以上を投資する準備があると意気込んでいます。

 

いつごろ開業されるのか

最初は東京五輪の2020年を目安にしていましたが、これはとても無理ですので、今は2025年頃を目処にしています。

 

私見

ゆっくりではありますが、日本でのカジノ解禁に向けて着実に進行しており、遅くとも10年以内に開業されることはほぼ確実だと思います。

しかしカジノを解禁しただけで儲かるのかと言えばそうとも思えません。日本が目指しているカジノは全うなカジノで、これを見た限りでは規制が厳しすぎるからです。

日本人をターゲットにするなら6000円の入場料は高いし、外国人をターゲットにするならお金を回る仕組みを作らなければなりません。現在外為法では日本への入出国は100万円が上限で、それを超えるなら事前に税関に申告しなければいけません。これではとても話になりませんので、カジノへの大金の持ち運びを国境を越えて容易にできるようなシステムを作らなければならないと思います。

またどの国のカジノでも収益の60%以上はVIP客によるものです。カジノの売上高が世界最大となったマカオの例を見ましても、中国人富裕層からの収益は約60%以上を占めますので、日本でも中国人富裕層の取り込みは成功の可否を大きく左右するものと思われます。彼等は必ずしもカジノでゲームをしに来るとは限らず、マネーロンダリングをしに来る人も少なくありません。マカオのカジノでは手数料を取れるため暗に了承しているのですが、日本では建て前上ではこれを認めていません。

実際には参入した企業は事業としてやるわけですので、顧客にニーズを敢えて外すようなことをするとは思えず、法の目を潜ってやるかもしれませんし、税収の欲しい政府としても黙認するかもしれません。いずれにせよ上に挙げたような全うなカジノを作ったところで、売上は予想の半分以下だと思います。

日本庭園を背景に花札やおいっちょかぶ等日本固有のゲームを取り入れたり、マカオのジャンケット様のシステムを取り入れたり、何か工夫しないと韓国のカジノと大差ない結果になると思います。

 

現在のカジノ解禁に向けた進行状況

現在は特定複合観光施設区域整備法ができ、2020年1月7日にはカジノ管理委員会が設立することが閣議決定しました。カジノ管理委員会とはIR事業者の監督とギャンブル依存症に関する公共政策をする委員会で、5人(任期5年)で構成され、スタッフは約100人だと想定されています。これができればカジノの誘致場所を決定し、参入する企業を決め、着工することになります。

セブンラックカジノ ミレニアム ソウル ヒルトン店での初のカジノ体験

2018年9月10日~9月13日までソウルへ旅行する機会があり、11日(火)に2時間ほどではありますが、初のカジノを体験する機会がありました。今回はその体験記を書きたいと思います。

 

セブンラックカジノ ミレニアム ソウル ヒルトン店

場所はソウル駅或いは会賢駅の側にある、セブンラックカジノ ミレニアム ソウル ヒルトン店です。ここは外国人専用カジノで、在外韓国人以外の韓国人は入れません。近くの江南店へのシャトルバスも出ています。ここへ知人と二人で行ってみました。服装は普段着です。

 

地図上の紫の建物がそうで、ヒルトンホテルに併設されています。私達は会賢駅で降りて、南大門の方を回ってから行きました。

 

会賢駅からソウル駅の方へ向かって、徒歩10数分くらいのところの左手にセブンラックカジノは見えてきます。ここは裏口なのか入り口が見当たらず、駐車場の入り口からエレベーターで入ることになりました。

 

エレベーターの前のフロアー案内ですが、カジノは7階にありました。

 

カジノの中と最小賭け金

以下撮影禁止ですのでご容赦下さい。

7階で降りますとすぐにカジノの入り口があり、入る前にパスポートを確認されます。19歳以上でなければ入れません。

中に入りますと土着の韓国人っぽい人達でごった返しており、まあまあの広さでした。ディーラーをはじめ係員は勿論制服を着ていますが、客はオシャレとは程遠い格好をしていました。どちらかというと小汚いという印象を持ちました。後で聞いた話によりますとこの人達は中国人か台湾人、中には日本人みたいです。先にも書きましたように現地の韓国人は入れませんからね。

 

目の前にブラックジャックのテーブル台があり、そこでチップに両替します。初めてなので恐る恐る5万W(5千円くらい)ほど渡すと、1万Wのチップ5枚を差し出してくれました。

右手にテーブルゲームがあり、ブラックジャック、バカラ、ルーレットのテーブルが7台ずつほどあり、どれも人で埋め尽くされていました。更に右手にはVIPルームの入り口があります。また喫煙所や飲食所もあります。左手にはスロット台がたくさん設置されていました。

中を一周してみたところ、一番低い賭け金のテーブルでブラックジャックの最低ベット額は3万W、バカラの最小ベット額は1万W、ルーレットの最小ベット額は5千Wというのが分かりました。

 

ルーム内にはゲームのパンフもあり、日本語表記のものもありルールを確認することができます。しかしルールを全く分からなければ、最初にやるにはハードルはかなり高いと思います。

ガイド本には日本語の分かるスタッフもいて、分からなければやり方を教えてくれると書かれていましたが、実際にはスタッフはかなり忙しそうでそのような人は見当たりませんでした。

 

最初にブラックジャックを試してみたかったのですが、ローステークスはどこも席が埋まって、席に着くことはできませんでした。

 

バカラ

次にバカラのローステークスのテーブルに行きました。ここもやはり席は埋まっていましたが、バカラは後ろからでも賭けれますので、ここで最初のゲームを試してみることにしました。

10分くらい見していますと、比較的プレイヤーとバンカーが交互に出る横ヅラというパターンでした。バカラの場合私は、一方の出目が続いた時に賭けるのが好みなので、どちらかが3連勝した時に賭けようと思っていました。

やがてバンカーが3連勝をした後で、私はバンカーへ1万Wのチップを1枚置きました。他の人も賭けるため、一人分の区画に置かなければなりません。これは見ていれば分かりますが、最初は気づかず、チップをまたいだように置いてしまったのを他のプレイヤーが少しずらしてくれました。

結果はプレイヤー勝ちで最初のベットは負けでした。負けチップは何事も無かったかのようにディーラーに回収されてしまいました。ここに限らずディーラー達は無表情でややつまらなそうな顔をして淡々と機械的に決められた作業をこなしていました。

次のベットはプレイヤーが3連勝した後でした。やはり私はプレイヤーに1万Wのチップを置きました。これは勝ちました。ディーラーは私の置いたチップに1万Wのチップを足してくれました。私はこれを回収しました。次も間髪入れずに今度は1万Wのチップを2枚プレイヤーに置きました。これも勝ちでした。

ここで止めてしまいましたが、プレイヤー側はタイを1回挟み8連勝もしていました。

そうそうこれがバカラなんだよな、なんて思って見ていました。

尚タイが出た場合は、プレイヤーかバンカーに賭けた人達は自分のチップを回収していました。

 

ルーレット

次はルーレットのテーブルへ行ってみました。ルーレットはやはり0と00のあるアメリカンルーレットでした。

そしてルーレットもやはり満席でした。問題は後ろから賭けれるのかなということですが、多分ダメだろうというのが最初の推測でした。といいますのは、ルーレットでは席(プレイヤー)毎に使われているチップが色分けされており、ルーレット専用のチップだったからです。

後ろからプレイを見ていましたが、ほとんど全てのプレイヤーはストレートベットばかりしており、一人一人色分けされたチップを様々な数字の升々に置いていました。置く升が他のプレイヤーと被ることもあるため、これは確かに個人毎に色分けされていないと分からなくなるなと思いました。

席に着いている小柄なおじさんが、席を立って行ったり来たりしながらチップを色々な所に置いているのが印象的でした。

ディーラーが玉を転がしても「ノーモアーベット。」と言うまで賭けることができます。結果が出るとディーラーは負けベットのチップを回収してから勝ちベットに配当のチップを足します。

暫く見ていると突然後ろの人が10万Wチップを黒に置きました。結局外れてディーラーに回収されてしまったのですが、外野も賭けれるのだと思いました。

私もやってみようと思いましたが、出目の流れが分からないため、適当なタイミングで赤に1万Wチップを1枚置きました。カラーベットを含めたイーブンベットなどやっているのは私だけでした。結果は赤が出てディーラーが1万Wチップを足してくれました。それを私は回収します。今回はこの一回で終了しました。

多分ですが席に着いてディーラーに言えばルーレット専用の個人チップに換えて貰えるのだと思います。

 

換金

最後にスロットも見てみました。スロットはクラシックスロットもビデオスロットもありましたが、専用のカードを挿入してやるみたいですので結局やりませんでした。

8枚になったチップを換金所で現金に換えてもらい、8万Wを受け取りました。等価交換です。一回も賭けなくてもそのまま換金することもできます。

 

そしてそのまま知人とカジノを後にしました。左の大きな建物がヒルトンホテルです。

 

感想

予想していたよりも人が多くて、服装はドレスアップとはほど遠い普通の格好でした。中のプレイヤーはほとんどそこら辺にいるおっさんという感じで、どうしても土着の韓国人に思えてしまうのです。活気はありませんでした。ディーラーの目も死んでいました。賭場というのは古今東西こんなもんなのかなという感じでした。ジュースはタダですが、あまり美味しくはなかったです。

驚いたのがプレイヤーの賭け方で、ストレートベットやサイドベットなども目立ち、ほとんど確率に則った控除率などを計算していない、ギャンブル好きの無知なプレイヤーばかりなんだと思いました。これではカジノは儲かるはずだと思いました。

日本にカジノができたらやはりこんな感じになり、ほとんどが中国人客で埋め尽くされてしまうんだろうと思いました。

少なくとも健全な感じでは無かったです。

 

カジノの利益の仕組み

後で最後までカジノゲームをやらなかった知人が、「カジノゲームは絶対裏で操作している。ルーレットなどは磁気で操作できるようになっている。でなければ利益など上げられない。」と言ってきましたが、これは大きな間違いです。なぜならカジノゲームは全て、自然確率に基づいてカジノ側が有利なようにできているからです。例えばルーレットで38枚のチップを1回づつ赤か黒にベットすれば、確率的に18回勝って20回負け(0、00の緑があるため2回多い)、トータル的に36枚となって戻ってくる計算になります。このカジノ側の有利差がハウス代なのです。

仮にもしカジノ側が裏で操作できるとしたら、絶対にディーラーとプレイヤーが組むケースが出てきて、カジノ側が大打撃を受けてしまいます。ディーラーとプレイヤーが組むことをカジノ側は最も警戒しています。こんなことをやらなくてもただルールに則って淡々と勝負しているだけで、自然確率の収束によりカジノ側が勝てる、つまり利益を上げることができるようになっているのです。

そして長期的にはこの自然確率の収束からは誰も逃れられない運命です。

カジノ法案可決と将来オンラインカジノ業界に与える影響を推察

先月15日異例のスピードでカジノ解禁法が成立しました。

 

6日の衆院本会議の審議時間などは僅か6時間という、瞬く間に通過してしまったのには驚いたことと思います。

野党4党は終始反対しており、与党内でも公明党は反対しており、最期は自主投票に任せるといった形になりましたが、結果として自民党や日本維新の会の賛成多数で可決となりました。

 

以前話したように、カジノの解禁には多くの問題が付きまといます。

私をはじめ皆さんも、こんなに早く可決してしまっていいのと思ったのではないでしょうか?

 

安倍首相をはじめとする賛成派は少しカジノを軽く見すぎているなと思うと同時に、何か大きな利権が賛成派には絡んでいるのではないかと思いました。

 

包括的なギャンブル依存症対策も検討するみたいですが、まだできていないカジノよりもパチンコのギャンブル依存を先に考えないでどうするのといった感じです。

国内のギャンブル依存の割合は536万人に上るという統計があり、成人男性の割合は9.6%と諸外国と比べても突出した数字になっています。

そのギャンブル依存の8割がパチンコ依存なのです。

 

やはり背景にはパチンコ店が近隣にあり、娯楽の一つであるギャンブルが身近な存在といったことが上げられます。

 

これに比べてカジノは統合型の施設にしかできず、せいぜい全国に数箇所です。

また入場には身元の確認が義務付けられており、マイナンバー制の導入から、容易に入場を制限することができます。

パチンコ店とは大違いで、事実パチンコ業界関係者も本音ではカジノはライバル視していないそうです。

 

カジノの一番大きな問題は私から見ればマネーロンダリングのような気がします。

暴力団関係者やその他不当な収益を上げたものの金が、一気に資金洗浄して表立ったな金になってしまうのを最も警戒しなければいけない所だと思います。

 

また周辺地域へ及ぼす治安の悪化などの影響も見逃せません。

 

政府はカジノの収益の一部が永続的に国の利益になるなら、それは魅力的なカジノ建設計画となりますが、同じ日本人同士で首を絞めあうようなことは避けなければなりません。

韓国のカンウォンランドのようにです。

 

カジノ解禁法案は可決したものの、依然として乗り越えねばならない大きな課題ばかりで、どう解決していくのか見物です。

もう2020年の東京五輪には間に合いませんが、じっくり煮詰めていってほしいところです。

 

ランドカジノができるとカジノが身近なものとなり、間違いなくオンラインにも波及することと思います。

今まで以上にオンラインカジノで遊ぶ日本人が増えると思います。

 

しかしオンラインカジノは海外で運営されているもので、政府にとっては1円の利益にもなりません。

ここがランドカジノとは違うところなのです。

 

カジノで落としてくれるはずの金が海外に流れてしまうのは、政府も意図したところではないと思います。

あまりにもオンラインカジノユーザーが増えすぎると、カジノは解禁するけど、オンラインカジノは規制といったことも考えられなくないことだと思います。

 

ある程度はオンラインカジノのユーザーが欲しいものの、国内で共存できるくらいの規模に保ってほしいというのが私の正直なところです。

なんだかんだ言ってオンラインカジノは楽ですからね。

日本にカジノを誘致するために乗り越えねばならない課題

今年早くも政府与党はカジノ法案の成立について見送る方針を固めました。

夏の参院選を控える公明党が難色を示したことと、カジノが与える社会への悪影響の措置を十分検討する必要があるとのことです。

 

2000年に東京都知事だった石原慎太郎氏が「東京にカジノを作りたい」と言い出してからカジノ解禁が言われるようになり、2014年安倍晋三内閣の下IR法案が審議入りしましたが、結局可決には至りませんでした。

それからずるずるきてしまい、もうとても2020年の東京オリンピックには間に合いそうもありません。

何か賞味期限切れみたいになってしまい、存在感も薄れてきている感じです。

 

IRとはIntegrated Resortの略で、統合型のリゾートということです。

カジノだけではあまりにもイメージが悪いので、その他に国際会議場、展示場、ホテル、ショッピングモール、レストラン、劇場、映画館、アミューズメント施設、スポーツ施設や温泉といった様々な施設を揃え、文化・学術的なイメージにカモフラージュさせると同時に、それらで集客しようということです。

IRは特定複合観光施設とか国際観光産業振興とか言われたりしますが、要はカジノです。

あまり歓迎されない言葉は長ったらしい言葉で婉曲的に置き換えられる傾向がありますが、カジノ=ギャンブルとした見方が強く、当事者もやはりあまりいいものとは捉えてないのでしょう。

 

私個人としては是非日本へカジノを建設してほしいのですがやはり問題が多そうなので、ここで乗り越えねばならない課題をまとめておこうと思います。

 

まずなぜ私が日本へランドカジノを建設してほしいのかといいますと、他のギャンブルに対してカジノゲームは圧倒的に控除率が低いことと、ディーラーさんをはじめとしてゲームを通じて社交的な場が欲しいからです。

 

ギャンブルは全て胴元が勝つようにできているのは周知の事実ですが、日本の公営ギャンブルに至っては宝くじやスポーツ振興クジが-50%、競馬・競輪は-25%と控除率の高さは異常です。

それに対して主要なカジノゲームの控除率は以下の通りです。

ゲーム 賭けの種類など 控除率
バカラ バンカー -1.06%
バカラ プレイヤー -1.24%
クラップス パスライン -1.41%
クラップス ドントパスライン -1.36%
ブラックジャック カードカウンティング +1%
ブラックジャック 標準的なプレイヤー -2%
ブラックジャック 下手なプレイヤー -4%
ルーレット ファイブナンバー以外 -5.26%

 

カジノは自然確率に基づく控除率を大数の法則によって近似させるというやり方で利益を上げていますが、これは日本の公営ギャンブルに比べて頗る公平だと思いませんか。

これだと一発勝負なんていうのもやってみたくなります。

 

またパチスロなんかは機械を相手にしており何か無味乾燥としているのに対して、カジノのテーブルゲームはディーラーさんとのコミュニケーションがとれたり隣の人としゃべってみたりと、ギャンブル以外の社交的な楽しみ方もありそうです。

 

さてこのカジノ解禁に対しての最初の課題ですが、まずはどこに作るのかです。

候補地としていくつもの地方自治体が名乗りを上げていますが、私はやはり最初は東京のお台場が一番適しているのではないかと思います。

東京ビッグサイトをはじめ、いろいろなアミューズメント施設やショッピングモール、レストラン、大型のホテル、人口の砂浜など、既にIRが大方完成している感じだからです。

特に東京ビッグサイトのような国際展示場や国際会議場を含む施設はMICE(マイス)と呼ばれ、比較的客単価の大きいトラベラーを一度にまとめて産むことができますので、その存在価値は大きいと思います。

お台場はまるでカジノ誘致を見越して作られた感じすらします。

そして国際化された羽田空港の存在も見逃せません。

これにより30分くらいで行けてしまいますので、外国人観光客を呼び込むための交通インフラは既に出来上がっていると思います。

まあ大方中国人なのでしょうが(笑)

 

odaiba

お台場海浜公園

 

次の課題は資金のインフラを整えることです。

仮にカジノを作って人が集まったとしても、資金がスムーズに送金されるシステムがないと大金を使うには至りません。

現在は外為法により100万円以上の現金を日本へ持ち込む場合は身分証の確認や煩雑な手続きが必要です。

これが結構足枷になっていますのでこれを緩和し、クレジットカードを利用できるなどのサービスを提供する必要があると思います。

それでもハイローラーは数千万~数億円も転がすため、この資金をどうやってスムーズに移動させるかは大きな課題だと思います。

ちなみにマカオではジャンケットと呼ばれる仲介業者がカジノとハイローラーの間に立ち、これらをやり繰りしてくれます。

 

資金の移動がスムーズになれば一応カジノとして機能しますが、それでカジノ運営が上手くいくかどうかは別問題です。

カジノは何の付加価値もなく一瞬にして大金を増やせてしまうという性質上、マネーロンダリングに利用されることがしばしです。

違法な献金や薬物の転売などで得た裏金を、カジノと組んでカジノで勝った金という名目にすることも可能なのです。

マカオでは中国人富裕層が随分とこれをやり問題となりました。

またパチンコでいうゴト師(イカサマをやる人)なども必ず出てきますし、時にはディーラーと組んでやる人も出てくることだと思います。

よって監視カメラを設置し双方を監視すると同時に、第三者機関を設置しマネーロンダリングなどの不正が行われていないか常に監視する必要があると思います。

皮肉なことに金の流れを透明にすればするほど客足は遠のくと思いますが、こればかりは仕方ありません。

ましてカジノは一部の民間企業が運営するので、これをしないのは悪の巣窟を作るようなものです。

ラスベガスカジノ産業が発展したのも、ゲーミングコミッションとゲーミングコントロールボードという政府の管理機構があったのも見逃せないところです。

 

そしてこれも大きな課題ですが、カジノが設置されますと今まで以上にギャンブル中毒やギャンブル依存症を生み出してしまうことも諌めません。

これはカジノ推進派ですらも認めていることです。

とりわけ日本はパチンコ店などが身近にあり、ギャンブルに接し易い環境にあるため、こういったものにのめりこみやすそうです。

事実日本のギャンブル依存症疑いは500万人超と言われています。

これらの対策をどうするかです。

よほどしっかりした対策機関を作らなければ、韓国の江原ランドの二の舞になってしまいます。

江原ランドは韓国で唯一自国民が利用できるカジノですが、集客には成功したものの、ギャンブル依存症になったものが自分や家族の資産を食いつぶして破産や自殺に至るケースが絶えませんでした。

さすがに韓国政府は対策を立てましたが、これはカジノを作るなら日本も大いに教訓としないといけないところだと思います。

政府はあくまで日本国内のカジノの利用は外国人観光客に限ると言っていますが、それでは日本国内の巨大なマス市場が狙えないので、利益が限定的となってしまいます。

 

先程カジノは民間企業が運営すると言いましたがそこには自由競争があるわけではなく、ごく一部の利権を持った政治家や官僚が選定した業者のみが運営できるのですから、それにあやかれる企業はほぼ永続的に莫大な利益を上げることになります。

これも何か資本主義という観点からみたらおかしい感じがしませんか。

カジノで得た利益は国民にも十分に還元してもらわなければなりません。

皆が納得のいく丁度いい税率を設定するというのも難しい問題だと思います。

尚外資系のカジノグループ企業が、日本でカジノが解禁されたら1兆円以上を投資すると準備があると言っていますが、長期的に見たらやはり日本が経営携わった方がいいと思います。

 

さて最後にもしIR法案が可決して日本にカジノを作るなら、他のアジア地域のカジノと競合しなければならなくなります。

このため他国のカジノと差異を図るため、日本にしかないカジノを作る必要があります。

例えばカジノの中庭に日本庭園を取り入れて見たり、カジノゲームに花札やチンチロリンを取り入れて見たりといろいろと工夫できると思います。

どういった日本式のカジノを作るかも外国人観光客の客足に大きく影響を及ぼしますので、十分な検討が必要でしょう。

 

このようにカジノを作るといっても乗り越えねばならない課題が山積みで、一つ一つ見ても難しいものばかりです。

しかしこれらを乗り越えた先にはきっと日本の新しい文化が誕生することだと思います。

日本で堂々とカジノゲームができる日まで、ゆっくりとオンラインカジノでもやりながら待とうと思います。