カリビアンスタッドポーカーの勝率を期待値から計算してみる

オンラインカジノのゲームの一つにカリビアンスタッドポーカー(Caribbran Stud Porker)というのがあります。

大体のオンラインカジノではテーブル&カードゲームに含まれています。

調べてみますとカリビアンスタッドポーカーは、元はカリブ海諸島域のカジノや遊覧船で行われていたゲームで、アメリカに1980年代の終わり頃に持ち込まれたようです。

 

Caribbean

 

ではルールを説明します。

カリビアンスタッドポーカーは、客同士の対戦ではなく胴元(カジノ側)対客(ユーザー)という形式になります。

カードはジョーカーを除く1デッキ(52枚)を使用します。

 

Caribbean1

ANTA(参加料)を払うと5枚のカードが表向き配られます。

ディーラー(カジノ側)にも5枚のカードが配られますが左端の1枚だけは表向きに配られます。

これでゲームを継続するかどうかを決めますが、継続するならANTEの倍の金額が必要でCallをクリックします。

このゲームを降りるならFoldをクリックしますが、ANTEは没収されます。

 

Caribbean2

Callするとディーラーの残りのカードがオープンされます。

ディーラーは5枚のカードにAとKが含まれているか、ワンペア以上の手がなければ失格となります。

その場合はユーザーがどんな手だろうとANTEに対して1倍の配当が行われます。

Callの分は返金されます。

ディーラーの5枚のカードにAとKが含まれているかワンペア以上の手があれば、ディーラーとユーザーは役の強さを競うことになります。

ディーラーが勝てばANTEとCallの分は共に没収されますが、ユーザーが勝てばANTEに対しては1倍の配当、Callに対しては役のランクに応じての配当が行われます。

ハイカードとワンペアが1倍、ツーペアが2倍、スリーカードが3倍、ストレートが4倍、フラッシュが5倍、フルハウスが7倍、フォーカードが20倍、ストレートフラッシュが50倍、ロイヤルストレートフラッシュが200倍の配当となります。

ここで注意がありますが、ユーザーが例えロイヤルストレートフラッシュだったとしても、ディーラーがクォリファイ(ディーラーの5枚のカードにAとKが含まれているか、ワンペア以上の手があること。)していなければANTEに対して1倍の配当のみしか与えられません。

ここら辺が少しストレスを感じるところかもしれませんが、ウィリアムヒルカジノクラブではジャックポットゲームもあり、ワンコインでユーザーの役に応じてジャックポットの一部が与えられます。

この時はディーラーのクォリファイの有無は関係ありません。

 

カリビアンスタッドポーカーにはカード交換とうものがないため、お互いに役ができるという機会はそんなに多くありません。

ユーザーから見たら、一旦ゲームに参加してしまえばCallかFoldかの選択しかないため単調なゲームです。

この2択だけのゲームで、果して利益が出るのかどうかも疑問とするところです。

そこでカリビアンスタッドポーカーの勝率を期待値から計算してみようと思います。

 

まず始めに52枚の中から5枚配られる組を計算してみます。

52C5=2598960通りとなります。

 

配られた5枚のカードの数が全て異なる組み合わせを求めます。

2~Aまでの13の数から5つを取る組み合わせに対してそれぞれの絵柄を決定させます。

13C5・4・4・4・4・4=1317888通りとなります。

 

5枚のカードが連番(ストレート)になる組み合わせを求めます。

連番になるハイカードは全部で10(5、6、7、8、9、T、J、Q、K、A)あります。

またその10の組み合わせに対して絵柄を決定させてやります。

10・4・4・4・4・4=10240通りとなります。

 

配られた5枚のカードの数が全て異なり且つ連番(ストレート)でない組み合わせは1317888-10240=1307648通りとなります。

 

更にこれらの組から5枚のカードが同スーツ(フラッシュ)の組を取り除きます。

1307648通りの中から任意の5枚のカードの数に対して同スーツの占める割合は4/4・4・4・4・4=1/256

つまり占めない割合は255/256となるため、1307648・255/256=1302540通りとなります。

 

更にこれらの組み合わせからA、Kを含む組みを取り除きます。

A、Kは固定されているため残りの3数の組み合わせは11C3でそのうちストレートの組は取り除くため11C3-1=164、更に絵柄を決定してやっるため164・4・4・4・4・4、更に同スーツの組合わせを取り除くため、164・4・4・4・4・4・255/256=167280通り。

よって1302540-167280=1135260通り

 

以上より1/3<1135260/2598960<1/2の確率で何も揃わないということになります。

 

逆に考えるとディーラーのクォリファイは与えられない確率が高いということですが、ANTEとCallを含め1/3のリターンでは、勝率2/3以上はほしいところですからやはり元は取れない計算になります。

実際には役が揃うとその配当が与えられるため期待値の計算はもう少し高くなりますが、それでもディーラーがクォリファイするという条件なのでやはり確率は低そうです。

 

結論をいいますとカリビアンスタッドポーカーは利益の出ないゲームということになります。

ポーカーで利益を出したければ、オンラインカジノポーカーでも書いたようにオンラインポーカー(人対人)の方がよほど利益は出ると思います。