カジノ法案可決と将来オンラインカジノ業界に与える影響を推察
先月15日異例のスピードでカジノ解禁法が成立しました。
6日の衆院本会議の審議時間などは僅か6時間という、瞬く間に通過してしまったのには驚いたことと思います。
野党4党は終始反対しており、与党内でも公明党は反対しており、最期は自主投票に任せるといった形になりましたが、結果として自民党や日本維新の会の賛成多数で可決となりました。
以前話したように、カジノの解禁には多くの問題が付きまといます。
私をはじめ皆さんも、こんなに早く可決してしまっていいのと思ったのではないでしょうか?
安倍首相をはじめとする賛成派は少しカジノを軽く見すぎているなと思うと同時に、何か大きな利権が賛成派には絡んでいるのではないかと思いました。
包括的なギャンブル依存症対策も検討するみたいですが、まだできていないカジノよりもパチンコのギャンブル依存を先に考えないでどうするのといった感じです。
国内のギャンブル依存の割合は536万人に上るという統計があり、成人男性の割合は9.6%と諸外国と比べても突出した数字になっています。
そのギャンブル依存の8割がパチンコ依存なのです。
やはり背景にはパチンコ店が近隣にあり、娯楽の一つであるギャンブルが身近な存在といったことが上げられます。
これに比べてカジノは統合型の施設にしかできず、せいぜい全国に数箇所です。
また入場には身元の確認が義務付けられており、マイナンバー制の導入から、容易に入場を制限することができます。
パチンコ店とは大違いで、事実パチンコ業界関係者も本音ではカジノはライバル視していないそうです。
カジノの一番大きな問題は私から見ればマネーロンダリングのような気がします。
暴力団関係者やその他不当な収益を上げたものの金が、一気に資金洗浄して表立ったな金になってしまうのを最も警戒しなければいけない所だと思います。
また周辺地域へ及ぼす治安の悪化などの影響も見逃せません。
政府はカジノの収益の一部が永続的に国の利益になるなら、それは魅力的なカジノ建設計画となりますが、同じ日本人同士で首を絞めあうようなことは避けなければなりません。
韓国のカンウォンランドのようにです。
カジノ解禁法案は可決したものの、依然として乗り越えねばならない大きな課題ばかりで、どう解決していくのか見物です。
もう2020年の東京五輪には間に合いませんが、じっくり煮詰めていってほしいところです。
ランドカジノができるとカジノが身近なものとなり、間違いなくオンラインにも波及することと思います。
今まで以上にオンラインカジノで遊ぶ日本人が増えると思います。
しかしオンラインカジノは海外で運営されているもので、政府にとっては1円の利益にもなりません。
ここがランドカジノとは違うところなのです。
カジノで落としてくれるはずの金が海外に流れてしまうのは、政府も意図したところではないと思います。
あまりにもオンラインカジノユーザーが増えすぎると、カジノは解禁するけど、オンラインカジノは規制といったことも考えられなくないことだと思います。
ある程度はオンラインカジノのユーザーが欲しいものの、国内で共存できるくらいの規模に保ってほしいというのが私の正直なところです。
なんだかんだ言ってオンラインカジノは楽ですからね。