ラスベガスをぶっつぶせ

2018.3.7 編集

「ラスベガスをぶっつぶせ」は実話元に作り上げたアメリカ映画で2008年に公開されました。2週連続で興行収入1位を獲得し、同年日本でも公開されました。

 

 

ストーリー

「勝ったぞチキンディナーだ。」とはラスベガスで古くから伝わる言葉で、ビニオンズの中国人ディーラーが言い始めた言葉です。「あの晩僕はそれを14回も聞いた。」と主人公のベンが語るところから始まります。

 

マサチューセッツ工科大学(MIT)に通う秀才のベンは、ハーバード医科大へ行くための資金30万ドルを如何に捻出しようか、時給8ドルの洋服屋のアルバイトをしながら友人のジミーやマイルズと学生生活を送っていました。彼等は一緒にロボットの2.09大会で優勝を狙う間柄でもありました。

ある時数学の授業でミッキー教授が、ベンの感情に走らず論理で考える才能を見抜き、ミッキーとMITの学生で構成される大金稼ぎをもくろむブラックジャック必勝チームにベンを誘います。最初は断わったものの、思い憧れているチームの一員ジルに説得され心が動きます。

チームに加わったベンはもう特訓をし、カードカウウンティングをマスターするようになりました。チームは暗号を作り偵察役とプレイヤー役に分かれ、チームプレイでカウンティングをカモフラージュします。チームプレイが完成してきた頃いよいよ煌びやかなラスベガスへ乗り込みます。

 

最初は上手くいき瞬く間にベンは10万ドルの貯金を作ってしまいます。しかしやがてカジノの用心棒のコールの目に留まってしまいます。そしてブラックジャックで金稼ぎしていることをジミーやマイルズに隠していたため、やがて怪しまれて仲に亀裂が生じてしまいます。

しかし楽に金が稼げることを経験してしまったカジノの誘惑には勝てませんでした。稼ぐ金額も日増しに大きくなっていきました。何でも欲しい物は買え、ホテルの部屋も豪華スイートに、バーも学生ばかりのやぼなバーから豪華なバーへ、乗る車はリムジンへと変化していきました。

ベンの才能を嫉んだチームのフィッシャーは、ある時カジノで騒ぎを起こしてしまい、ミッキーから解雇通告を受け、チームから離脱してしまいます。ジルとは深い間柄になるも、ジミーやマイルズには友情の希薄性から見限られてしまいます。

 

このことがつっかえたのか、ベンはカジノでギャンブルをやってしまい大負けをしてしまいます。そしてミッキーの怒りを買いチームは一旦解散するも、ベンの呼びかけでジルとチョイとキアナは再び共に稼ぐことを決意します。この時ベンは既に目的の30万ドルは貯めていましたが、稼ぐことに取り憑かれてしまったのかカウンティングを止めようとはしませんでした。そして遂にコールにカウンティングの現場を捉えられてしまい、カジノ裏に連れて行かれて痛い目に遭わされてしまいます。

寮に戻ると単位不足による留年通達が届いており、部屋には隠しておいたお金がありませんでした。逆にジミーとマイルズは2.09大会で優勝し、その姿をベンは遠くで見守りました。そして今まで隠していた事を全てジミーに打ち明けます。

ミッキーには自分がバカなことをしたと謝り、再び組んで一儲けすることを提案します。ミッキーはこれに応じてチームを復活させ最後の大勝負に挑みます。ミッキーと組んだベンは仲間の協力もあって勝ちに勝ちまくります。しかしそれを見てたのがやはりコールでした。

 

チップを片付け一目散に逃げますが、コール一味は追いかけてきます。実はこれには裏取引があり、前回ベンがコールに捕まった時、ミッキーを呼び出すように言われていたのです。代わりに一晩稼がせてやるという条件でした。ミッキーは一人になった時、メダルがチョコだったことに気づきます。

ベンは本物のメダル持ってジルと逃げたかに思われましたが、最後に出てきたのはやはりコールで、そのメダルを置いていくように銃を見せられました。こうして2度までもベンは大金を奪われることになりました。

これらの話をハーバード医科大学の奨学金試験の面接官に打ち明けます。試験管の驚嘆した顔にはベンの輝かしい未来が感じられ幕を閉じます。

 

感想

カジノで大勝ちするというのは男のロマンですが、それを現実化したMITの学生達には尊敬の念を抱きます。ブラックジャックの1度使ったカードはデッキに戻さないため、残りのカードの偏りが生じ、そこを利用して勝ちやすいタイミングで大きく賭けるというのはよく思いついたなっと思います。またその実話を元にしてここまでのストーリを作り上げたのもさすがにアメリカ映画だなっという感じでした。

アメリカンジョークもたっぷり組み込まれ、友情の崩壊や恋愛と人間らしい場面を見せられるのも、月並みではありますがこの映画を魅力的な点にしているところだと思います。キラキラしたカジノの描写や敵役でもあるコールの存在なども如何にもカジノらしさを演出していると思いました。

1度は裏切られたミッキーとまた手を組むと見せかけて実は裏切るというのもこの手の映画にありがちな意外性を出していると思いました。これらのストーリが主人公の面接官への語りの一幕というのもよくある設定です。実にアメリカらしい映画で名作だと思いました。

「常に変数変換を考えろ。」と言う教授の言葉は名言だと思いました。麻雀にしろポーカーにしろこの要素があるから一見運ゲーのようで実力差が出るのですからね。

 

実話

ゲーミングリゾートであるモンテカルロで、MITのブラックジャックチームのアンディー、セミョン、ケイティーの3人は相当の大勝ちを積んだ後、屋根裏部屋へ連れて行かれ、警察によって執拗な尋問を受け、モンテカルロでカードカウンティングは違法であることを警察に告げられました。

しかし3人は告訴されず、勝った金も没収されませんでした。警察のエスコートの元「2度とこの国へ戻ってくるな。」と告げられ国境まで送り届けられたとのことでした。

 

カードカウンティングは違法か?

アメリカではカードカウンティングは違法ではありませんが、世界には別の見解を持つ政府も存在するようです。

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