スリーカードポーカーのルールと戦略
- 2019/12/16
- ポーカー
カジノでも人気のあるポーカーは、ハウスエッジが5%を切るように様々なルールが編み出されました。そのルールはカジノゲームの性質上簡単でなければなりません。スリーカードポーカーもその一つです。ここではスリーカードポーカーのルールを説明し、オンラインカジノで実践してみてどんな特徴があるのかをまとめてみようと思います。
スリーカードポーカーのルール
プレイヤー対ディーラーの対戦で、1デッキ(52枚)使用で、毎回シャッフルされたカードを使います。プレイヤーは始めにAnteにチップを置きます。するとプレイヤーに3枚のカードが表向きに配られます。ここでプレイするかフォールドするかを決めます。プレイするならAnteと同額のチップをPlayに置かなければなりません。フォールドしてしまえばその時点でプレイヤーの負けとなってAnteが没収されてしまいます。
Playにチップを置けば後は自動です。ディーラーに3枚のカードが表向きに配られ、プレイヤーとディーラーで役の高さを競うだけです。ディーラーは最低Qハイを持っていなければクオリファイ(資格あり)と見なされず、自動的にプレイヤーの勝ちとなります。勝てば結果に応じた配当と役がストレート以上ならAnteボーナスを受け取れます。この場合はディーラーがクオリファイされ、ハイカードが互いにAですのでキッカーの勝負となり、J対6でプレイヤーの勝ちとなりました。AnteとPlayに1倍ずつの配当が付きました。
役(高位順) | 例 |
ミニロイヤル | A♥K♥Q♥ |
ストレートフラッシュ | 9♠8♠7♠ |
スリーオブアカインド | T♠T♣T♦ |
ストレート | 9♣8♥7♦ |
フラッシュ | K♣9♣4♣ |
ワンペア | 4♥4♦2♦ |
ハイカード | 9♠7♣4♥ |
※通常のポーカーと異なりフラッシュよりもストレート、ストレートよりもスリーオブアカインドの方が強いです。役が同じ場合はキッカーの勝負となります。キッカーはA・・・2という順に強いです。
結果 | Ante | Play |
ディーラーに資格がないのでプレイヤーの勝ち | 1:1 | 戻し |
ディーラーに資格がありプレイヤーの勝ち | 1:1 | 1:1 |
ディーラーに資格がありプレイヤーの負け | 没収 | 没収 |
ディーラーに資格があり引き分け | 戻し | 戻し |
プレイヤーのフォールド | 没収 |
役 | 配当 |
ストレートフラッシュ以上 | 1:5 |
スリーオブアカインド | 1:4 |
ストレート | 1:1 |
例1) ノークオリファイ
ディラーはQハイ以下なので、結果に関わらずAnteに1倍の配当が付き、Playはそのまま戻ってきました。合計$2賭けで$3のリターンです。
例2) ストレート
ディーラーはクオリファイでプレイヤーが勝ったので、AnteとPlayに1倍の配当が付き、AnteにはさらにストレートのAnteボーナスによ1倍の配当が加算されます。合計$2賭けで$5のリターンです。
サイドベット
Anteにチップを置いた者のみの権利としてサイドベットに賭けることもできます。サイドベット単独ではできません。サイドベットにはPair Plusと6Card bonusがあります。Pair Plusは自分の3枚のカードで役を作り、6Card bonusは自分と相手の6枚のカードから5枚を選び役を作ります。役ができたならその高さに応じた配当を受けれます。
役 | 配当 |
ミニロイヤル | 1:100 |
ストレートフラッシュ | 1:40 |
スリーオブアカインド | 1:30 |
ストレート | 1:5 |
フラッシュ | 1:4 |
ワンペア | 1:1 |
役 | 配当 |
ロイヤルフラッシュ | 1:1000 |
ストレートフラッシュ | 1:200 |
フォーオブアカインド | 1:100 |
フルハウス | 1:20 |
フラッシュ | 1:15 |
ストレート | 1:10 |
スリーオブアカインド | 1:7 |
理論上の還元率
Anteベット(通常のベット)が96.63%、Pair Plusが95.51%、6Card bonusが91.44%となっています。サイドベットの還元率が落ちるのはこのゲームも一緒です。
ゲームのポイント
このゲームは控除率からカジノが有利なのは明らかですが、どの辺にそれがあるのかを考えてみますと、やはり他のポーカー同様、ディーラーがクオリファイしなかった時のプレイヤーへのリターンだと思います。プレイヤーが勝ってもPlayの分の配当を得ることはできません。ディーラーがクオリファイしなければ、プレイヤーが負けていても勝った時と同じ扱いになりこの点はプレイヤーに利があるのですが、逆にプレイヤーが勝った時の配当の少なさがその利を上回り、カジノ側の控除率の対象になっていると考えられます。
このゲームはプレイヤーの選択肢が一か所しかなく、3枚のカードが配られた後、プレイするかフォールドするかだけです。3枚のカードにはハンドランクが存在するため、プレイするかフォールドするかの境界がさえ分かれば、最も控除率を低くすることができます。
スリーカードポーカー戦略
プレイするかどうかのハンドランクの境界はずばりスーツに関係無くQ、6、4です。これ以上ならプレイし、これ以下ならフォールドすることになります。
例1)A、7、5→プレイ
例2)A、T、3→プレイ
例3)J、T、6→フォールド
例4)Q、5、4→フォールド
例5)Q、6、4→プレイ
実戦
スリーカードポーカー戦略に則り、実際にカジノシークレットのライブゲーム(Evolution Gaming)でプレイしてみます。全部$1賭けです。尚サイドベットは控除率が落ちるため今回はやりません。
例 | プレイヤーハンド | ディーラーハンド | クオリファイ有無 | 結果と配当もしくは損失 |
例1 | J♣J♥8♦ | 9♠8♣7♦ | ○ | ワンペア対ストレートでディーラーの勝ち損失$2 |
例2 | A♥9♠7♦ | T♠8♥6♥ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例3 | Q♦7♠4♥ | A♣9♥2♥ | ○ | ハイカードQ対Aでディーラーの勝ち損失$2 |
例4 | J♦6♣4♠ | A♠5♥2♣ | ○ | フォールド損失$1 |
例5 | T♥8♦7♣ | 6♦6♠A♠ | ○ | フォールド損失$1 |
例6 | T♠6♦3♥ | K♦9♣4♦ | ○ | フォールド損失$1 |
例7 | J♥7♥2♦ | A♠T♣3♦ | ○ | フォールド損失$1 |
例8 | K♠6♣4♠ | T♠7♣5♣ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例9 | J♦T♠Q♣ | A♣7♥2♣ | ○ | ストレート対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$3 |
例10 | 6♥6♣A♦ | T♥7♥2♠ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例11 | 3♦3♣A♠ | K♣T♥6♠ | ○ | ワンペア対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例12 | A♣Q♦4♣ | K♥7♥2♦ | ○ | ハイカードA対Kでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例13 | 7♥7♣J♥ | A♥8♦6♥ | ○ | ワンペア対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例14 | 7♠3♠2♥ | 8♣7♣4♠ | × | フォールド損失$1 |
例15 | J♣J♦Q♦ | K♠8♦7♣ | ○ | ワンペア対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例16 | 9♠9♥J♥ | J♦7♣5♠ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例17 | 9♦7♣2♦ | T♥4♦3♠ | × | フォールド損失$1 |
例18 | T♦8♣3♠ | T♠9♥8♠ | ○ | フォールド損失$1 |
例19 | K♠9♦3♣ | J♠8♣5♦ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例20 | Q♣T♣2♣ | A♥Q♦5♥ | ○ | フラッシュ対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例21 | T♣5♥3♥ | J♠9♣4♦ | × | フォールド損失$1 |
例22 | K♦K♣7♠ | J♠6♣5♦ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例23 | Q♠T♦8♣ | Q♦7♦2♦ | ○ | ハイカード対フラッシュでディーラーの勝ち損失$2 |
例24 | J♠8♣7♣ | K♠Q♦6♥ | ○ | フォールド損失$1 |
例25 | K♥J♠2♥ | Q♣7♠4♥ | ○ | ハイカードK対Qでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例26 | K♣Q♥J♣ | A♣T♠6♠ | ○ | ストレート対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$3 |
例27 | J♥7♥2♥ | A♣J♣6♥ | ○ | フラッシュ対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例28 | 7♦5♣4♥ | 6♥6♦3♠ | ○ | フォールド損失$1 |
例29 | T♦7♥4♠ | K♦T♥8♦ | ○ | フォールド損失$1 |
例30 | Q♥J♠4♥ | K♦9♠5♠ | ○ | ハイカードQ対Kでディーラーの勝ち損失$2 |
例31 | Q♦9♠4♣ | K♦T♥5♠ | ○ | ハイカードQ対Kでディーラーの勝ち損失$2 |
例32 | K♥J♣7♠ | J♠9♣2♦ | × | ノークオリファイによりプレイヤーの勝ち配当$1 |
例33 | K♣J♣7♠ | K♥4♠2♥ | ○ | ハイカードKキッカーJ対4でプレイヤーの勝ち配当$2 |
例34 | T♠4♥2♦ | A♦T♣6♠ | ○ | フォールド損失$1 |
例35 | Q♥7♥2♠ | K♠T♠9♠ | ○ | ハイカード対フラッシュでディーラーの勝ち損失$2 |
例36 | K♠J♣4♣ | A♠6♣4♦ | ○ | ハイカードK対Aでディーラーの勝ち損失$2 |
例37 | K♥K♣7♥ | A♥T♣5♦ | ○ | ワンペア対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例38 | Q♦Q♠3♣ | Q♥8♣5♠ | ○ | ワンペア対ハイカードでプレイヤーの勝ち配当$2 |
例39 | 9♥6♣2♣ | J♠3♠2♥ | × | フォールド損失$1 |
例40 | A♠8♥2♥ | A♣5♠2♠ | ○ | ハイカードAキッカー8対5でプレイヤーの勝ち配当$2 |
結果は+$8でした。
考察
還元率が96.63%だけあってとても上下の振幅が小さいゲームでした。40ゲームの内プレイヤーはディーラーのクオリファイに関係無く、フォールドが13回、ハイカードが14回、ワンペアが9回、フラシュが2回、ストレートが2回でした。3枚のカードでカード交換も無いですので、ワンペアの役すら作るのは大変と言えそうです。Anteボーナスの付くストレート以上の役は2回しかできませんでした。
13回のフォールを見てみますと、結果的にフォールドして損失を抑えられたのが9回、フォールドしなければ勝てたのが4回でした。この4回(例14、17、21、39)はいずれもディーラーのノークオリファイによるものなので、トータルで見て$5の損失を抑えられたことになります。スリーカードポーカー戦略は優秀と言っていいでしょう。
次にノークオリファイを見てみます。ノークオリファイは全部で11回です。つまりプレアイヤーはPlayにチップを置いただけで、結果に関わりなく無条件で$11勝てたことになります。しかし実際にはプレイヤーがフォールドするケースもありますのでもっと少ないです。この11回の内フォールド4回を除き、ディーラーがノークオリファイせず勝負したとします。するとカジノ側の損失は更に$7ほど増えますので、やはり控除率はディーラーがクオリファイしなかった時のプレイヤーへのリターンと言えそうです。
40ゲームですとまだ誤差の内ですので+$8もの収益を上げれましたが、長くやっていくと大数の法則が働き、収益はマイナスになることが予想されます。実際に別の日にウィリアムヒルカジノクラブで試してみましたが、7連続でフォールドハンドとなり熱かったです。イカサマでもやってんじゃないのと思いましたからね(笑)
スリーカードポーカーが遊べるオンラインカジノ
ベラジョンカジノを始め、Evolution Gamingが入っているところはライブディーラーで遊ぶことができますが、賭け金の範囲はカジノによって異なっていました。賭け金の上限が高くなるほどカジノの規模は大きいと考えられます。テーブルゲームはライブゲームに比べてテンポがいいのですが、それゆえに連続して負ける時は厳しそうです。
配信会社 | ゲーム名 | 賭け金(アンティ額) | 対応カジノ |
Evolution Gaming | Three Card Poker | $1~5000 | ベラジョン、888 |
Evolution Gaming | トリプルカードポーカー | $1~2500 | エンパイア |
Evolution Gaming | トリプルカードポーカー | $1~1000 | ラッキーニッキー、ワンダリーノ、カジノシークレット |
Playtech | 3 Card Brag | $0.5~5000 | ウィリアムヒルカジノクラブ |
配信会社 | ゲーム名 | 賭け金(アンティ額) | 対応カジノ |
Betsoft | Triple Edge Poker | $1~100 | ベラジョン、エンパイア、ビット |
※888カジノには$0.1~300のThree Card Pokerがありましたが、開きませんでした。