
バカラを始めてみた時、なぜこのゲームはバンカーが勝った時だけ5%のコミッションが取られるのか?
5%のコミッションを取られるくらいバンカーが本当に有利なのか?
と誰しもが疑問を持つと思います。ここではその疑問を考えてみました。
まずは以下の表を作って考察してみました。
バンカーのアクションはどちらに有利に働くか考察
以下の表はバンカーの3枚目カードを引くかどうかのアクションが、どちらに利があるかを色分けしたものです。升目の数字はプレイヤーの最初の2枚の合計点数です。
プレイヤー有利がブルー系、バンカー有利がグリーン系となります。
白抜きはバンカーが3枚目のカードを引く前が同点で、3枚目のカードを引くアクションがどちらに利か不明なので白抜きとしました。
例えばプレイヤーの2枚の合計点数が5点(升目)で、バンカーの2枚の合計点数が4点(縦軸)、プレイヤーの3枚目のカードが6(横軸)だったとします。これですとバンカーは3枚目のカードを引く(ドロー)することになります。プレイヤー1点対バンカー5点で、このままバンカーが3枚目を引かな(スタンド)ければバンカーが勝ちのため、ドローすることはバンカー不利でプレイヤーに有利です。(スタンドだと逆転の目がないため。)よってネイビーブルーで表示されます。
もう一例挙げますとプレイヤーの2枚の合計点数が2点、バンカーの2枚の合計点数が5点、プレイヤーの3枚目のカードが2だったとします。これですとバンカーはスタンドすることになります。プレイヤー4点対バンカー5点なので、このスタンドはバンカーに利があることになります。(ドローだとプレイヤーに逆転の目が生じるため。)よってグリーンで表示されます。
バンカーのアクションはどちらに有利に働くか
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プレイヤーの3枚目のカード |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
なし |
バンカーの合計点 |
0点 |
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1点 |
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2点 |
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3点 |
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4点 |
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5点 |
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6点 |
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7点 |
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Dバンカー有利 Dプレイヤー有利:ドロー(カードを引く)
Sバンカー有利 Sプレイヤー有利:スタンド(カードを引かない)
こうしてみますと緑の方が青よりも多く、バンカーの3枚目のカードを引くかどうかのアクションは、バンカーに利が多い感じがします。5%のコミッション額というのが妥当かどうかは分かりませんが、バンカーの2枚の合計点数とプレイヤーの3枚目のカードでバンカーがアクションを決めるというのは、この数字に近似させるためと考えられそうです。
実際のライブカジノの出目から考察
実際には場合分けが多すぎて、どちらがどれだけ有利か計算できませんので、実際のサンプルの結果から考えてみます。以下ランダムな7ラウンドの出目のサンプルです。
1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

これから分かることは、大体どのラウンドも70ハンド前後で終了(カットカードが出てくるまで)し、バンカーが多く勝つラウンド(1、3、6、7)もあれば、プレイヤーが多く勝つラウンド(2、4、5)もあるということです。
7ラウンド(476ハンド)のバンカー勝利数の合計は、34+30+32+23+28+35+36=218ハンド、プレイヤー勝利数の合計は、29+31+26+38+38+29+32=223ハンド、タイの合計は、3+5+8+6+3+6+4=35ハンドです。
意外にもバンカー勝利数よりもプレイヤー勝利数の方が多く、7ラウンド(476ハンド)くらいでは確率通りに収束しないことが分かります。
タイベットは賭け金1に対して8の配当になりますが、それですと控除率を考慮しなければ1/9≒0.1111の当たる確率にならなければなりません。しかしこの例では35/476≒0.0735と大分小さく、タイベットは控除率が大きくて損なのではという感じがします。
次に連勝記録を見てみます。
連勝数 |
プレイヤー連勝記録 |
バンカー連勝記録 |
両者の合計 |
3連勝 |
10回 |
12回 |
22回 |
4連勝 |
7回 |
5回 |
12回 |
5連勝 |
2回 |
5回 |
7回 |
6連勝 |
4回 |
2回 |
6回 |
7連勝 |
1回 |
0回 |
1回 |
この連勝記録はタイは考えないものとします。
この結果は予想通り、連勝数が伸びるほど、その起こる回数は減っていきます。特に7連勝となると中々起こりにくいというのが分かります。
まとめ
今回はバカラのバンカー側の5%のコミッションは妥当なのか考えてみました。
バンカーの3枚目のアクションは、どうもバンカーに利がある感じを作成表から得ました。
しかし実際には計算ができないため、ライブカジノの実際の結果から統計的に考えてみました。
7ラウンド(476ハンド)とサンプル数は多くありませんが、プレイヤー勝ち数の方がバンカー勝ち数より大きかったのは少し意外でした。
仮にバンカー側が5%のコミッション分有利だったとしても、これくらいのハンド数では全然収束しないのが分かりました。逆に言うとバンカーに賭けるのは5%のコミッションが取られる分損な感じがします。
どちらか迷ったらコミッションの取られないプレイヤーに賭ける方が良さそうです。