クラップスのルールと有利な賭け方

記事編集日 2018.10.26 記事作成日 2016.10.27

クラップス(Craps)はサイコロを使ったカジノゲームです。

変化と連続性に富んでおり、気軽に楽しめ、アクションがあり、House edgeも少ないことからアメリカ人に好まれています。

過去にこのゲームで1億円を賭けて勝負した男がいました。

テーブルのレイアウトや配当は若干カジノにより異なりますが、ここではウィリアムヒルカジノクラブで説明します。

目次
クラップスのルールと賭け方と控除率
2個のサイコロの目の出方
1)フィールドベット(Field Bets)
2)エニーセブンベット(Any 7 bets)
3)ホーンベット(Horn Bets)
4)エニークラップスベット(Any Craps Bets)
5)ハードウェイベット(Hard way Bets)
6)ビッグ6ベット、ビッグ8ベット(Big6 and Big8 Bets)
7)パスラインベット(Pass Line Bets)
8)ドントパスラインベット(Don’t Pass Line Bets)
9)オッズベット(Odds Bets)
10)カムベット(Come Bets)、ドントカムベット(Don’t Come Bets)
11)プレイスベット(Place Bets)
12)プレイスルーズベット(Place Lose Bets)
13)バイベット(Buy Bets)
14)レイベット(Lay Bets)
賭け方と控除率のまとめと一番控除率の低い賭け方
クラップスで1億円を賭けた男

 

クラップスのルールと賭け方と控除率

テーブルと二つのサイコロを使うのですが、以下のような感じです。

craps1

プレイヤーは始めにチップを賭けたい所に置き、サイコロを転がして出目に応じて勝敗を決めます。

チップはロール(サイコロを振る)前でしたら取り消すこともできます。(右クリック)

 

2個のサイコロの目の出方

ゲームのルールを説明する前に、まずは2個のサイコロの目の出方を見てみます。

目の合計 目の出方 計36通り
2 1,1 1通り
3 1,2 2,1 2通り
4 1,3 2,2 3,1 3通り
5 1,4 2,3 3,2 4,1 4通り
6 1,5 2,4 3,3 4,2 5,1 5通り
7 1,6 2,5 3,4 4,3 5,2 6,1 6通り
8 2,6 3,5 4,4 5,3 6,2 5通り
9 3,6 4,5 5,4 6,3 4通り
10 4,6 5,5 6,4 3通り
11 5,6 6,5 2通り
12 6,6 1通り

これはカジノ側の控除率を計算するには重要な値となります。

 

1)フィールドベット(Field Bets)

craps2

1投で決まるベットで、目の合計が2、3、4、9、10、11、12なら勝ちベット、5、6、7、8なら負けベットとなります。

勝ちベットで目の合計が3、4、9、10、11なら配当は1で、2、12なら配当は2となります。

一見目の合計の種類が多いため簡単に勝てそうですが、計算してみますと勝ち目は16通り、負け目は20通りもあります。

$1を36回ベットしたとしますと、14×2+2×3=$34戻ってくる計算になります。

よって控除率は2/36=1/18より、5.56%となります。

 

2)エニーセブンベット(Any 7 bets)

craps3

1投で決まるベットで、目の合計が7なら勝ちベット、他なら負けベットとなります。

配当は4です。

$1を36回ベットしたとしますと、$30戻ってくる計算になります。

よって控除率は6/36=1/6より、16.67%となります。

 

3)ホーンベット(Horn Bets)

craps5

1投で決まるベットで目の合計が2、3、11、12のいずれかに置き、その目が出れば勝ちベット、他なら負けベットとなります。

サイドのEにある文字にチップを置いても11に置いたのと同じ扱いになります。

配当は2、12なら30です。3、11なら15です。

$1を36回ベットしたとしますと、2か12に置いたなら$31戻ってくる計算になります。

この場合控除率は5/36より、13.89%となります。

$1を36回ベットしたとしますと、3か11に置いたなら$32戻ってくる計算になります。

この場合控除率は4/36=1/9より、11.11%となります。

 

4)エニークラップスベット(Any Craps Bets)

 Cベットも同じ

craps6

1投で決まるベットで目の合計が2、3、12のいずれかが出れば勝ちベット、他なら負けベットとなります。

尚目の合計が2、3、12のいずれかをクラップス(Craps)と呼びます。

サイドのCにある文字にチップを置いても同じです。

配当は7です。

$1を36回ベットしたとしますと、$32戻ってくる計算になります。

この場合控除率は4/36=1/9より、11.11%となります。

 

5)ハードウェイベット(Hard way Bets)

craps7

22、33、44、55のゾロ目を狙ったベットで、指定のゾロ目が出れば勝ちベット、合計7と指定の合計が出れば(ゾロ目は除く)負けベットとなります。(例:44なら、ゾロ目44が出れば勝ち、合計が7か44を除く8なら負け。)それ以外なら引き分けです。引き分けならチップを戻すこともできますし、引き続き賭けを継続することもできます。

配当は22、55なら7です。33、44なら9です。

$1を9回ベットし引き分けが無かったとしますと、22か55に置いたなら$8戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/9より、11.11%となります。

$1を11回ベットし引き分けが無かったとしますと、33か44に置いたなら$10戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/11より、9.09%となります。

 

6)ビッグ6ベット、ビッグ8ベット(Big6 and Big8 Bets)

craps8

ビッグ6ベットは出目の合計が6なら勝ちベット7なら負けベット、ビッグ8ベットは出目の合計が8なら勝ちベット7なら負けベットで、それ以外は引き分けです。引き分けならチップを戻すこともできますし、引き続き賭けを継続することもできます。

配当はいずれも1です。なぜビッグというのか不思議な気もします。

$1を11回ベットし引き分けが無かったとしますと、ビッグ6かビッグ8に置いたなら$10戻ってくる計算になります。

控除率は1/11より、9.09%となります。

 

7)パスラインベット(Pass Line Bets)

第一投(カムアウトロール)が目の合計が7、11なら勝ちベット、目の合計が2、3、12なら負けベット、目の合計が4、5、6、8、9、10ならポイントとなり、第二投以降目の合計がポイントの目が先に出るか7が先に出るかの勝負になり、前者なら勝ちベット後者なら負けベットとなります。

配当は1です。

 

craps9

パスラインにベットします。

 

craps10

カムアウトロールで8が出ました。するとポイントが8の所でオンになります。

以降は8が出るか7が出るかの勝負となり、途中でベットを取り消すことはできなくなります。

 

craps11

8が出て勝ちベットになりました。

 

1投目で勝つ確率は8/36=2/9

1投目で4が出て2投目以降勝つ確率は、4の出目が3通り7の出目が6通りより、3/36・3/(6+3)

1投目で5が出て2投目以降勝つ確率は、5の出目が4通り7の出目が6通りより、4/36・4/(6+4)

1投目で6が出て2投目以降勝つ確率は、6の出目が5通り7の出目が6通りより、5/36・5/(6+5)

対称性を考え、1投目で8が出て2投目以降勝つ確率は、1投目で6が出て2投目以降勝つ確率に等しい。

同様に、1投目で9が出て2投目以降勝つ確率は、1投目で5が出て2投目以降勝つ確率に等しい。

同様に、1投目で10が出て2投目以降勝つ確率は、1投目で4が出て2投目以降勝つ確率に等しい。

よってパスラインで勝つ確率は2/9+2{3/36・3/(6+3)+4/36・4/(6+4)+5/36・5/(6+5)}=244/495

配当は1より、$1を495回ベットしたとしますと、$488戻ってくる計算になります。

よって控除率は7/495より、1.41%となります。

 

8)ドントパスラインベット(Don’t Pass Line Bets)

第一投(カムアウトロール)が目の合計が2、3なら勝ちベット、目の合計が7、11なら負けベット、目の合計が4、5、6、8、9、10ならポイン トとなり、第二投以降目の合計がポイントの目が先に出るか7が先に出るかの勝負になり、前者なら負けベット後者なら勝ちベットとなります。カムアウトロールで目の合計が12なら引き分けとなり、ベットがそのまま戻ってきます。

配当は1です。

 

craps12

ドントパスバーにベットします。

 

craps13

カムアウトロールで6が出ました。するとポイントが6の所でオンになります。

以降は7が出るか6が出るかの勝負となりますが、ベットはいつでも取り消すことができます。(ポイント勝負になると勝つ確率の方が高い。)

 

craps14

6が先に出てしまい負けベットになりました。

 

1投目で勝つ確率は3/36

1投目で4が出て2投目以降勝つ確率は、4の出目が3通り7の出目が6通りより、3/36・6/(6+3)

1投目で5が出て2投目以降勝つ確率は、5の出目が4通り7の出目が6通りより、4/36・6/(6+4)

1投目で6が出て2投目以降勝つ確率は、6の出目が5通り7の出目が6通りより、5/36・6/(6+5)

対称性を考え、1投目で8が出て2投目以降勝つ確率は、1投目で6が出て2投目以降勝つ確率に等しい。

同様に、1投目で9が出て2投目以降勝つ確率は、1投目で5が出て2投目以降勝つ確率に等しい。

同様に、1投目で10が出て2投目以降勝つ確率は、1投目で4が出て2投目以降勝つ確率に等しい。

よってドントパスラインで勝つ確率は3/36+2{3/36・6/(6+3)+4/36・6/(6+4)+5/36・6/(6+5)}=949/1980

配当は1より、$1を1980回ベットしたとしますと、勝ちベットで$1898戻ってくる計算になります。

1投目で12が出ると引き分けより、1980/36=55回分は考慮しないものとすると、$1を1925回ベットしたとしますと、$1898のリターンとなる計算になります。

よって控除率は27/1898より、1.42%となります。

 

9)オッズベット(Odds Bets)

オッズベットとはパスラインベット、ドントパスラインベットでポイントが決まった後に賭け増しするベットで、カジノ側の控除率はありません。フリーオッズとも呼ばれ、純粋に確率に応じた配当が行われます。クラップスの妙味はここにあるとも言えます。通常のカジノならシングルオッズかダブルオッズですが、オンラインカジノの場合トリプルオッズが認められ、最初の賭け金の3倍まで賭け増しすることができます。またオッズベットはいつでも取り消すことができます。

 

craps15

これがパスラインのオッズベットで、パスラインの手前にチップを置きます。

ポイント 配当
4 2
5 1.5
6 1.2
8 1.2
9 1.5
10 2

これがパスラインのオッズベットの配当です。

例)パスラインに$1ベットして6が出たとして$3賭け増しし6が出て勝ったとしますと、パスラインベットのリターン$2(賭け金$1+配当$1)+オッズベットのリターン$6.6(賭け金$3+配当$3.6)=$8.6のリターンとなります。

 

craps16

これがドントパスラインのオッズベットで、ドントパスバーの右端にチップを置きます。

ポイント 配当
4 1/2
5 2/3
6 5/6
8 5/6
9 2/3
10 1/2

これがドントパスラインのオッズベットの配当です。

例)ドントパスラインに$1ベットして6が出たとして$3賭け増しし7が出て勝ったとしますと、パスラインベットのリターン$2(賭け金$1+配当$1)+オッズベットのリターン$5.5(賭け金$3+配当$2.5)=$7.5のリターンとなります。

 

10)カムベット(Come Bets)、ドントカムベット(Don’t Come Bets)

カムアウトロールでポイントが決まりますと(ポイントがオンの状態)、パスラインベットとドントパスラインベットはできなくなります。それに代わるのがカムベットとドントカムベットで、内容的にはパスラインベットとドントパスラインベット同じです。ただチップを置くところが違うだけです。またオッズベットも可能です。配当はパスラインベットとドントパスラインベットをご参照下さい。

 

craps17

カムアウトロールで9が出た後、カムにチップを置きます。

 

craps18

サイコロの目が6でしたので、カムベットのチップは6の升の左上の部分に移動します。その左下がカムのオッズベットになります。やはり3倍まで賭け増し可能です。カムベットはパスラインベット同様ポイントが決まりますと取り消すことはできませんが、オッズベットはいつでも取り消すことができます。

 

craps19

これがドントカムベットのチップの位置です。

 

craps20

サイコロの目が6でしたので、ドントカムベットのチップは6の上の升の左上の部分に移動します。その左下がドントカムのオッズベットになります。やはり3倍まで賭け増し可能です。ドントカムベットはドントパスラインベット同様、ポイントが決まった後でもいつでも取り消すことができます。勿論オッズベットもです。

 

11)プレイスベット(Place Bets)

craps21

パスやカムを経由せずに4、5、6、7、8、9、10のポイントを当てるベットがプレイスベットです。先に出目の合計が指定のポイントになれば勝ちベット、先に出目の合計が7になれば負けベットです。ベットはいつでも取り消すことが可能です。ウィリアムヒルカジノクラブでは、プレイスベットはカムアウトロールの時はOFFになっています。

配当は4、10が9/5となり、5、9が7/5となり、6、8が7/6となります。

4、10の場合7と比べて出現率は1:2ですから、$1を3回ベットした場合、$14/5戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/15より、6.67%となります。

5、9の場合7と比べて出現率は2:3ですから、$1を5回ベットした場合、$24/5戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/25より、4%となります。

6、8の場合7と比べて出現率は5:6ですから、$1を11回ベットした場合、$65/6戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/66より、1.52%となります。

 

12)プレイスルーズベット(Place Lose Bets)

craps22

プレイスベットとは逆の賭けです。つまり先に出目の合計が7になれば勝ちベット、先に出目の合計が指定のポイントになれば負けベットになります。ベットはいつでも取り消し可能で、またいつでもベットすることができます。

配当は4、10が5/11となり、5、9が5/8となり、6、8が4/5となります。

7の場合4、10と比べて出現率は2:1ですから、$1を3回ベットした場合、$32/11戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/33より、3.03%となります。

7の場合5、9と比べて出現率は3:2ですから、$1を5回ベットした場合、$39/8戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/40より、2.50%となります。

7の場合6、8と比べて出現率は6:5ですから、$1を11回ベットした場合、$54/5戻ってくる計算になります。

この場合控除率は1/55より、1.82%となります。

 

13)バイベット(Buy Bets)

craps23

基本的にはプレイスベットと同じで、配当はトゥルーオッズですが、賭け金の5%の手数料を支払うことになります。つまり$1のベットで、勝つと$0.95分の配当を受けるということになります。ベットはいつでも取り消し可能で、カムアウトロールの時バイベットはOFFになっています。

配当は4、10が2となり、5、9が3/2となり、6、8が6/5となります。

4、10の場合$1をベットして勝ちますと、0.95×2+1=$2.9のリターンとなります。

4、10の場合7と比べて出現率は1:2ですから、$1を3回ベットした場合、$2.9のリターンとなります。

この場合控除率は1/30より、3.33%となります。

5、9の場合$1をベットして勝ちますと、0.95×3/2+1=2.425≒$2.42(少数第三位は切り捨て)のリターンとなります。

5、9の場合$2をベットして勝ちますと、2.425×2=$4.85となり切り捨てられません。

5、9の場合7と比べて出現率は2:3ですから、$2を5回ベットした場合、$9.7のリターンとなります。

この場合控除率は3/100より、3%となります。

6、8の場合$1をベットして勝ちますと、0.95×6/5+1=$2.14のリターンとなります。

6、8の場合7と比べて出現率は5:6ですから、$1を11回ベットした場合、$10.7のリターンとなります。

この場合控除率は3/110より、2.73%となります。

 

14)レイベット(Lay Bets)

craps24

基本的にはプレイスルーズベットと同じで、配当はトゥルーオッズですが、賭け金の5%の手数料を支払うことになります。つまり$1のベットで、勝つと$0.95分の配当を受けることになります。ベットはいつでもでき、いつでも取り消し可能です。

配当は4、10が1/2となり、5、9が2/3となり、6、8が5/6となります。

4、10の場合$1をベットして勝ちますと、0.95×1/2+1=1.475≒$1.47(少数第三位は切り捨て)のリターンとなります。

4、10の場合$2をベットして勝ちますと、1.475×2=$2.95のリターンとなり切り捨てられません。

7の場合4、10と比べて出現率は2:1ですから、$2を3回ベットした場合、$5.9のリターンとなります。

この場合控除率は1/60より、1.67%となります。

5、9の場合$1をベットして勝ちますと、0.95×2/3+1=1.6333・・・・≒$1.63(少数第三位以下は切り捨て)のリターンとなります。

5、9の場合$3をベットして勝ちますと、3×(0.95×2/3+1)=$4.9のリターンとなり切り捨てられません。

7の場合5、9と比べて出現率は3:2ですから、$3を5回ベットした場合、$14.7のリターンとなります。

この場合控除率は1/50より2%となります。

6、8の場合$1をベットして勝ちますと、0.95×5/6+1=1.49166666≒$1.49(少数第三位以下は切り捨て)のリターンとなります。

6、8の場合$6をベットして勝ちますと、6×(0.95×5/6+1)=$10.75 のリターンとなり切り捨てられません。

7の場合6、8と比べて出現率は6:5ですから、$6を11回ベットした場合、$64.5のリターンとなります。

この場合控除率は1.5/66=1/44より2.27%となります。

 

賭け方と控除率のまとめと一番控除率の低い賭け方

まとめますと以下の表になります。

クラップスの賭けの種類 控除率
フィールドベット 5.56%
エニーセブンベット 16.67%
ホーンベット(2or12) 13.89%
ホーンベット(3or11) 11.11%
エニークラップスベット 11.11%
ハードウェイベット(2,2or5,5) 11.11%
ハードウェイベット(3,3or4,4) 9.09%
ビッグ6ベット、ビッグ8ベット 9.09%
パスラインベット、カムベット 1.41%
ドントパスラインベット、ドントカムベット 1.42%
プレイスベット(4or10) 6.67%
プレイスベット(5or9) 4.00%
プレイスベット(6or8) 1.52%
プレイスルーズベット(4or10) 3.03%
プレイスルーズベット(5or9) 2.50%
プレイスルーズベット(6or8) 1.82%
バイベット(4or10) 3.33%
バイベット(5or9) 3.00%
バイベット(6or8) 2.73%
レイベット(4or10) 1.67%
レイベット(5or9) 2.00%
レイベット(6or8) 2.27%

同じクラップスのベットでも、どこに賭けるかによって控除率がこれほどまでに違うのです。

この表で分かることはパスラインベット、カムベット、ドントパスラインベット、ドントカムベットが一番控除率が低いということです。

またこれらには3倍までのオッズベットができますので、それを命一杯賭け増しすれば、さらに控除率を下げることができます。

クラップスをやる時は是非この賭け方だけに限定してみて下さい。

逆に中央のプロポジションベットやフィールドベット、ビッグ6,8ベットは連続性もなく控除率が高く、プレイヤーにとって不利と言えます。

またプレイスベットとバイベット、プレイスルーズベットとレイベットはルールは同じなのに控除率が違うというのもバカげていますので、これらをやるなら控除率の低い方を選んで下さい。

例)プレイスベット(4or10)× バイベット(4or10)〇

 

クラップスで1億円を賭けた男

ラスベガスのHorseshoe Casinoは、天井なしのポーカー大会を開いたり、どんな高額な賭けでも受けて立つことで有名です。

1981年のある日、$777777(約1億円 当時$1=128円)のクラップス勝負を挑んだ男がいました。

普通のカジノではテーブルリミットを盾に受け付けませんが、HorseshoeのオーナーはOKのサインを出しました。

男は特別なチップに$777777と書き入れ、ドントパスラインに置きました。

そして2個のサイコロを2回振っただけで見事勝利し、$1555554を現金で受け取り立ち去ったという実話があります。

1億円の勝負を挑んだ男も、受けたカジノもさすが西部魂という感じがしませんか。

オンラインカジノ利用者国内初の逮捕について

先週の木曜日(3/10)、京都府警が自宅のパソコンでオンラインカジノを利用して現金を賭けたとして、埼玉県越谷市会社経営の男(65)ら3人を単純賭博容疑で逮捕しました。

オンラインカジノの一つスマートライブカジノで、ディーラーを相手にブラックジャックで約3千円~11万円を賭けた疑いで、容疑者は合計で約5千万円使ったと供述しています。

※賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処せられる(刑法185条本文)。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは不処罰とされている(刑法185条但書)。

 

smartlivecasino

スマートライブカジノ

 

無店舗型のオンラインカジノ利用の逮捕は全国初となり、業界関係者は戸惑っているところです。

実際に私も、カジノ解禁を前にしてなぜこんなことが起こりえるんだと戸惑っているところです。

また容疑者は「海外サイトなので大丈夫だと思った。」とも供述していますが、この一言はそう謳ってオンラインカジノを紹介してきた私共にも重くのしかかるものでした。

 

現時点では情報が少なくいろいろな憶測が飛び交っているところですが、これがもし起訴までいって有罪判決になると、オンラインカジノをはじめとしたオンラインギャンブル全般は違法ということになってしまいます。

しかしオンラインギャンブルに関した法的規制がない現状、裁判所や弁護士も相当扱い方が難しいのではないかと思われます。

今になって思うと2000年頃から出てきたオンラインカジノに対して毎年利用者が増え続け、なぜ今まで法的整備をしてこなかったのかなっと思ってしまいます。

 

オンラインカジノはこれだけ露出してきたとはいえ、まだ認知度が低いため、他に取り組むべき課題があったということでしょうか。

カジノ解禁を視野に入れて法的齟齬が生じないように、見てみぬふりをしてきたということでしょうか。

 

今回はこの一件を、私見を交えて解説してみたいと思います。

まずは状況から確認してみます。

 

スマートライブカジノはディーラーが日本人で、開業時間が日本時間の夕方から深夜に設定されおり、府警は事実上国内で日本人向けにカジノが開かれて賭博行為をしていると判断したそうです。

このライブディーラーはチャットしながらでき、日本人の女性ディーラー約10人が出演していました。

また府警はこのサイトを昨年10月にサイトを発見していたと言っています。

 

スマートライブカジノの存在は私も知っておりました。

確か2年くらい前から日本へ進出しており、日本人女性ディーラーもいるということも聞いたことがあります。

他のオンラインカジノに比べて、妙に日本人ユーザーを意識しているなと思っておりました。

当サイトで紹介も試みましたが、知名度や規模から考えて、暫く時の試験を受けてもらおうと判断しました。

 

さて話を戻しましてこの状況から考えますと、この逮捕には2つの解釈ができます。

 

一つ目はオンラインカジノ自体が違法という解釈で、海外にサーバーがあろうと、胴元も海外にいて逮捕できなくても、日本国内でお金を賭ける行為をすればそれは違法になるということです。

この解釈には国際カジノ研究所所長、木曽崇氏が強く支持しています。

しかし元々木曽崇氏はオンラインカジノ=悪というプロパガンダを発信していますので、その点は考慮しないといけません。

いずれにしろこの場合は、オンラインカジノは違法で今まで摘発できなかったけど、府警がたまたま日本人が多く利用していそうなスマートライブカジノを見つけ、ライブディーラーのチャット機能を利用して個人を特定したということになります。

 

二つ目はスマートライブカジノはあまりにも日本人へ特化しており、府警が闇カジノと同等のものと判断して、その利用者は単純賭博罪にあたると判断したということです。

これにも根拠があり、特に府警はこのサイトを昨年10月にサイトを発見していたと言っているところであり、府警が去年の10月までオンラインカジノの存在を知らなかったとは思えず、あまりにも日本人を対象としていたため闇カジノと判断したスマートライブカジノがたまたまオンラインカジノだったという解釈です。

実際にスマートライブカジノだけが、業界唯一の日本人ディーラーを採用していました。

この場合はオンラインカジノ自体はまだ法的整備に乏しく、違法ともいえないということになります。

smartlivecasinodealer

スマートライブカジノの日本人ディーラー

 

いずれにしろ今回のスマートライブカジノは、捜査員が会員となってテーブルに入れば客同士がチャットで会話できるため、個人情報が抜けて摘発しやすいといった状況でした。

 

甲南大学法科大学院教授、弁護士、園田寿氏は、競馬・競輪などの公営ギャンブルやパチンコなどの遊技が存在する上で今回のような逮捕はあまり意味が無く、単純賭博を刑法から削除してもいいのではないかということも言っています。

 

私としましてもオンラインカジノを利用したくらいで、有罪判決になってほしくはなくないなというのが正直なとことです。

もし今回の府警の逮捕の意図が一つ目に当たるのだとすれば、賭博法の拡大解釈であってほしいです。

 

今回の逮捕者が出たことによりオンラインカジノのイメージは相当悪くなりましたが、まだ逮捕されたという段階なので(逮捕=有罪というわけではない)、司法で明確な判断を下せることに期待したいと思います。

またもし有罪判決になるとすれば、どの点が有罪に当たるのかも注意したいところです。

 

ここに改めてもう一度書いておきますが、オンラインカジノは現在では善とも悪ともつかないグレーなものですので、利用の判断にあたりましては自己責任でお願いします。

日本にカジノを誘致するために乗り越えねばならない課題

今年早くも政府与党はカジノ法案の成立について見送る方針を固めました。

夏の参院選を控える公明党が難色を示したことと、カジノが与える社会への悪影響の措置を十分検討する必要があるとのことです。

 

2000年に東京都知事だった石原慎太郎氏が「東京にカジノを作りたい」と言い出してからカジノ解禁が言われるようになり、2014年安倍晋三内閣の下IR法案が審議入りしましたが、結局可決には至りませんでした。

それからずるずるきてしまい、もうとても2020年の東京オリンピックには間に合いそうもありません。

何か賞味期限切れみたいになってしまい、存在感も薄れてきている感じです。

 

IRとはIntegrated Resortの略で、統合型のリゾートということです。

カジノだけではあまりにもイメージが悪いので、その他に国際会議場、展示場、ホテル、ショッピングモール、レストラン、劇場、映画館、アミューズメント施設、スポーツ施設や温泉といった様々な施設を揃え、文化・学術的なイメージにカモフラージュさせると同時に、それらで集客しようということです。

IRは特定複合観光施設とか国際観光産業振興とか言われたりしますが、要はカジノです。

あまり歓迎されない言葉は長ったらしい言葉で婉曲的に置き換えられる傾向がありますが、カジノ=ギャンブルとした見方が強く、当事者もやはりあまりいいものとは捉えてないのでしょう。

 

私個人としては是非日本へカジノを建設してほしいのですがやはり問題が多そうなので、ここで乗り越えねばならない課題をまとめておこうと思います。

 

まずなぜ私が日本へランドカジノを建設してほしいのかといいますと、他のギャンブルに対してカジノゲームは圧倒的に控除率が低いことと、ディーラーさんをはじめとしてゲームを通じて社交的な場が欲しいからです。

 

ギャンブルは全て胴元が勝つようにできているのは周知の事実ですが、日本の公営ギャンブルに至っては宝くじやスポーツ振興クジが-50%、競馬・競輪は-25%と控除率の高さは異常です。

それに対して主要なカジノゲームの控除率は以下の通りです。

ゲーム 賭けの種類など 控除率
バカラ バンカー -1.06%
バカラ プレイヤー -1.24%
クラップス パスライン -1.41%
クラップス ドントパスライン -1.36%
ブラックジャック カードカウンティング +1%
ブラックジャック 標準的なプレイヤー -2%
ブラックジャック 下手なプレイヤー -4%
ルーレット ファイブナンバー以外 -5.26%

 

カジノは自然確率に基づく控除率を大数の法則によって近似させるというやり方で利益を上げていますが、これは日本の公営ギャンブルに比べて頗る公平だと思いませんか。

これだと一発勝負なんていうのもやってみたくなります。

 

またパチスロなんかは機械を相手にしており何か無味乾燥としているのに対して、カジノのテーブルゲームはディーラーさんとのコミュニケーションがとれたり隣の人としゃべってみたりと、ギャンブル以外の社交的な楽しみ方もありそうです。

 

さてこのカジノ解禁に対しての最初の課題ですが、まずはどこに作るのかです。

候補地としていくつもの地方自治体が名乗りを上げていますが、私はやはり最初は東京のお台場が一番適しているのではないかと思います。

東京ビッグサイトをはじめ、いろいろなアミューズメント施設やショッピングモール、レストラン、大型のホテル、人口の砂浜など、既にIRが大方完成している感じだからです。

特に東京ビッグサイトのような国際展示場や国際会議場を含む施設はMICE(マイス)と呼ばれ、比較的客単価の大きいトラベラーを一度にまとめて産むことができますので、その存在価値は大きいと思います。

お台場はまるでカジノ誘致を見越して作られた感じすらします。

そして国際化された羽田空港の存在も見逃せません。

これにより30分くらいで行けてしまいますので、外国人観光客を呼び込むための交通インフラは既に出来上がっていると思います。

まあ大方中国人なのでしょうが(笑)

 

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お台場海浜公園

 

次の課題は資金のインフラを整えることです。

仮にカジノを作って人が集まったとしても、資金がスムーズに送金されるシステムがないと大金を使うには至りません。

現在は外為法により100万円以上の現金を日本へ持ち込む場合は身分証の確認や煩雑な手続きが必要です。

これが結構足枷になっていますのでこれを緩和し、クレジットカードを利用できるなどのサービスを提供する必要があると思います。

それでもハイローラーは数千万~数億円も転がすため、この資金をどうやってスムーズに移動させるかは大きな課題だと思います。

ちなみにマカオではジャンケットと呼ばれる仲介業者がカジノとハイローラーの間に立ち、これらをやり繰りしてくれます。

 

資金の移動がスムーズになれば一応カジノとして機能しますが、それでカジノ運営が上手くいくかどうかは別問題です。

カジノは何の付加価値もなく一瞬にして大金を増やせてしまうという性質上、マネーロンダリングに利用されることがしばしです。

違法な献金や薬物の転売などで得た裏金を、カジノと組んでカジノで勝った金という名目にすることも可能なのです。

マカオでは中国人富裕層が随分とこれをやり問題となりました。

またパチンコでいうゴト師(イカサマをやる人)なども必ず出てきますし、時にはディーラーと組んでやる人も出てくることだと思います。

よって監視カメラを設置し双方を監視すると同時に、第三者機関を設置しマネーロンダリングなどの不正が行われていないか常に監視する必要があると思います。

皮肉なことに金の流れを透明にすればするほど客足は遠のくと思いますが、こればかりは仕方ありません。

ましてカジノは一部の民間企業が運営するので、これをしないのは悪の巣窟を作るようなものです。

ラスベガスカジノ産業が発展したのも、ゲーミングコミッションとゲーミングコントロールボードという政府の管理機構があったのも見逃せないところです。

 

そしてこれも大きな課題ですが、カジノが設置されますと今まで以上にギャンブル中毒やギャンブル依存症を生み出してしまうことも諌めません。

これはカジノ推進派ですらも認めていることです。

とりわけ日本はパチンコ店などが身近にあり、ギャンブルに接し易い環境にあるため、こういったものにのめりこみやすそうです。

事実日本のギャンブル依存症疑いは500万人超と言われています。

これらの対策をどうするかです。

よほどしっかりした対策機関を作らなければ、韓国の江原ランドの二の舞になってしまいます。

江原ランドは韓国で唯一自国民が利用できるカジノですが、集客には成功したものの、ギャンブル依存症になったものが自分や家族の資産を食いつぶして破産や自殺に至るケースが絶えませんでした。

さすがに韓国政府は対策を立てましたが、これはカジノを作るなら日本も大いに教訓としないといけないところだと思います。

政府はあくまで日本国内のカジノの利用は外国人観光客に限ると言っていますが、それでは日本国内の巨大なマス市場が狙えないので、利益が限定的となってしまいます。

 

先程カジノは民間企業が運営すると言いましたがそこには自由競争があるわけではなく、ごく一部の利権を持った政治家や官僚が選定した業者のみが運営できるのですから、それにあやかれる企業はほぼ永続的に莫大な利益を上げることになります。

これも何か資本主義という観点からみたらおかしい感じがしませんか。

カジノで得た利益は国民にも十分に還元してもらわなければなりません。

皆が納得のいく丁度いい税率を設定するというのも難しい問題だと思います。

尚外資系のカジノグループ企業が、日本でカジノが解禁されたら1兆円以上を投資すると準備があると言っていますが、長期的に見たらやはり日本が経営携わった方がいいと思います。

 

さて最後にもしIR法案が可決して日本にカジノを作るなら、他のアジア地域のカジノと競合しなければならなくなります。

このため他国のカジノと差異を図るため、日本にしかないカジノを作る必要があります。

例えばカジノの中庭に日本庭園を取り入れて見たり、カジノゲームに花札やチンチロリンを取り入れて見たりといろいろと工夫できると思います。

どういった日本式のカジノを作るかも外国人観光客の客足に大きく影響を及ぼしますので、十分な検討が必要でしょう。

 

このようにカジノを作るといっても乗り越えねばならない課題が山積みで、一つ一つ見ても難しいものばかりです。

しかしこれらを乗り越えた先にはきっと日本の新しい文化が誕生することだと思います。

日本で堂々とカジノゲームができる日まで、ゆっくりとオンラインカジノでもやりながら待とうと思います。