カードカウンティングの実験と結果と考察

記事編集日 2018.4.27

ラスベガスをぶっつぶせに感銘を受けて、本当にカードカウンティングはこんなにも威力があるのかと思い、カードカウンティング入門という本を購入し実験してみました。

 

 

やり方

まずどのような実験をしたのか説明します。

最初に勝ちやすいカード構成を見ても分かる通り、Aと10のハイカードが多い方が勝ちやすいということになています。(本だとP72~74)

そしてカードカウンティングでより多くのアドバンテージを得るためにに、より少ないデッキ数を選ぶとあります。(本だとP148~149)

以上よりシングルデッキでIRCは0とし、カウント値0(52枚の状態)、+12(2~7を2セット抜く40枚の状態)、-10(T、J、Q、K、Aを2セット抜く42枚の状態)でそれぞれ50ハンドづつシュミレーションしてみました。カウント値に関してはカウント値と期待値をご参照下さい。1ハンド毎にカードはよくシャッフルし、プレイヤーのアクションは汎用基本戦略に従うものとしました。スプリット後のダブルあり、インシュランスは取らないものとしました。

 

結果と考察

これが記録していたものです。以下結果をまとめ、考察しました。

 

1デッキ IRC 0 カウント値 0(54枚)
プレイヤーバースト
9回
ディーラーバースト
9回
プレイヤーブラックジャック
4回
ディーラーブラックジャック
1回
プレイヤーダブル勝ち
3回
プレイヤーダブル負け
3回
ディーラーカード2枚で決着
16回

試行回数50ハンド。毎回$1ベットするとすると$+6でした。

トータルが+になりましたが、試行回数が50ハンドですのでブレの範疇だと思われます。

 

1デッキ IRC 0 カウント値 12(42枚) 
プレイヤーバースト
5回
ディーラーバースト
10回
プレイヤーブラックジャック
3回
ディーラーブラックジャック
5回
プレイヤーダブル勝ち
2回
プレイヤーダブル負け
2回
ディーラーカード2枚で決着
31回

試行回数50ハンド。毎回$1ベットするとすると$+0.5でした。

プレイヤーに相当有利なカウント値12の試行ですが、思ったほどの効果は現れませんでした。ハイカードが多く含まれているとディーラーのバースト率は上がるそうですが、カウント値0の状態とそれほどの差はないような感じです。

そもそも10カードが多いため、ディーラーが2枚でパットハンドになってしまう場合が多く、カウント値が0の時16回に対して、カウント値12は29回もありました。言い換えるとディーラーがスティッフハンド(12~16)になる場合が少ないということです。ちなみにカウント値-10では11回と大体予想していた通りの結果を得ました。

ブラックジャックの頻度は確かにカウント値0に比べやや多くなる感じですが、それがプレイヤーにくるとは限らず、今回はディーラーほ方が多かったです。大数の法則が働けばプレイヤーもディーラーも大体同じになり、配当が1.5倍の差分プレイヤーが利益を得るのは分かりますが、では大数とはどれくらいの数なのか?少なくとも試行回数が50ハンドではまだまだブレの範疇でした。

ダブルダウンに関してはハイカードが多くなるため、その機会がカウント値0よりも少なくなり、あまり恩恵に授かれない感じでした。

 

やっていて気づいたことなのですが、ハイカードが多いということはディーラーのバーストを際立たせるように、12以上はスタンドしたらその効果がより顕著になるのではないかと思い、それで50回の試行をやってみました。但しディーラーのアップカードがAの時は汎用基本戦略に従いました。

1デッキ IRC 0 カウント値 12 12以上はS
プレイヤーバースト
0回
ディーラーバースト
9回
プレイヤーブラックジャック
1回
ディーラーブラックジャック
5回
プレイヤーダブル勝ち
1回
プレイヤーダブル負け
0回
ディーラーカード2枚で決着
29回

試行回数50ハンド。毎回$1ベットするとすると$-8.5でした。

今回12以上はスタンドでしたので、プレイヤーのバーストは0となります。しかしディーラーのバースト率の変化はあまりないように感じました。

ブラックジャックの回数は今回はプレイヤーに悪く働きすぎました。これからも50ハンドというのは大数の法則にはほど遠いというのが分かります。ダブルダウンの機会はやはり少ないというのが改めて分かりました。

 

1デッキ IRC 0 カウント値 -10(44枚)
プレイヤーバースト
6回
ディーラーバースト
10回
プレイヤーブラックジャック
0回
ディーラーブラックジャック
2回
プレイヤーダブル勝ち
3回
プレイヤーダブル負け
7回
ディーラーカード2枚で決着
11回

試行回数50ハンド。毎回$1ベットするとすると$-17でした。

ローカードが多いため、たくさんのカードを引くケースが多かったです。ディーラーの17~21に達する回数はカウント値0に比べて増えるそうですが、やはり試行回数50ハンドではあまり差はみられませんでした。寧ろ1回増えました。

しかしプレイヤーの17~21に達する回数も増えるのかプレイヤーのバースト率は下がっていました。ブラックジャックの総回数ははっきりとカウント値0に比べて少なくなるのが分かります。

またローカードが多いとダブルダウンできる機会がはっきりと多くなるのも分かります。

しかし3枚目のカードもローカードが出る可能性が高く、プレイヤーが相当負け越す結果となりました。ローカードが多く残る場合はどうもダブルダウンの勝負はしない方がいい感じです。

 

結論

カードカウンティングは理論上有効な手段だというのは分かりますが、それでも大数の法則が働かなければ相当にブレます。今回はそれぞれ50ハンドづつ試行しましたが、全然ブレの範疇で、カウント値が+12でもプレイヤーに不利益な結果となりました。

使ったカードは全て見せて、カードは最後まで使いきるという条件ならいざ知らず、本当にカードカウンティングで勝てたのかな?という疑問すら残りました。

現在のライブブラックジャックはマルチデッキで、カットカードがシューの真中くらいにあるため、半分くらいのカードしか使われず、もっと偏りが起こりにくい状況です。こうなるとカードカウンティングで勝つのはほぼ絶望的という結論になってしまいます。

我々にとってMITのブラックジャックチームはもはや遠い夢の中の憧れの存在となってしまったのでしょうか。以下勝ちやすい理論と実際にはどうだったかをまとめておきます。

 

理論上の勝ちやすいカード構成(Aと10が多い状態)の理由と実際

1)Aと10の多い状態はナチュラル(ブラックジャック)が出易く、プレイヤーが勝った場合に支払いが1.5倍になるため。理論上は正しいが収束には大数の法則を必要とする。

2)ディーラーは17~21に達するまでヒットし続けなければならないため、ディーラーがスティッフハンド(12~16)の時はハイカードが多いほどバーストしやすくなる。しかしAと10が多い状態ではスティッフハンドになること自体が減る。

3)汎用基本戦略を見ても分かる通り、ダブルダウンの時プレイヤーに必要なカードはハイカード(Aと10)であるため、ハイカードが多い状態ほど勝ちやすい。しかしハイカードが多いとダブルダウンになること自体が減る。

4)77、88、99などの攻撃的なスプリットはやはりハイカードを必要とする。これは正しいと思うが、中々そういうスプリットになること自体が少ない。

5)ディーラーのアップカードがAで残りに10が多いと、やはりナチュラルになる可能性も高まるのでインシュランスが有益になる。これは正しいと思う。

まとめるとハイカード(A、10)が多い状態ではプレイヤー有利で、ローカード(2、3、4、5、6、7)が多い状態ではディーラー有利と言われていますが、実際には微差でプレイヤー有利か本当にその理論は正しいのか疑わしいレベル。

ラスベガスをぶっつぶせ

2018.3.7 編集

「ラスベガスをぶっつぶせ」は実話元に作り上げたアメリカ映画で2008年に公開されました。2週連続で興行収入1位を獲得し、同年日本でも公開されました。

 

 

ストーリー

「勝ったぞチキンディナーだ。」とはラスベガスで古くから伝わる言葉で、ビニオンズの中国人ディーラーが言い始めた言葉です。「あの晩僕はそれを14回も聞いた。」と主人公のベンが語るところから始まります。

 

マサチューセッツ工科大学(MIT)に通う秀才のベンは、ハーバード医科大へ行くための資金30万ドルを如何に捻出しようか、時給8ドルの洋服屋のアルバイトをしながら友人のジミーやマイルズと学生生活を送っていました。彼等は一緒にロボットの2.09大会で優勝を狙う間柄でもありました。

ある時数学の授業でミッキー教授が、ベンの感情に走らず論理で考える才能を見抜き、ミッキーとMITの学生で構成される大金稼ぎをもくろむブラックジャック必勝チームにベンを誘います。最初は断わったものの、思い憧れているチームの一員ジルに説得され心が動きます。

チームに加わったベンはもう特訓をし、カードカウウンティングをマスターするようになりました。チームは暗号を作り偵察役とプレイヤー役に分かれ、チームプレイでカウンティングをカモフラージュします。チームプレイが完成してきた頃いよいよ煌びやかなラスベガスへ乗り込みます。

 

最初は上手くいき瞬く間にベンは10万ドルの貯金を作ってしまいます。しかしやがてカジノの用心棒のコールの目に留まってしまいます。そしてブラックジャックで金稼ぎしていることをジミーやマイルズに隠していたため、やがて怪しまれて仲に亀裂が生じてしまいます。

しかし楽に金が稼げることを経験してしまったカジノの誘惑には勝てませんでした。稼ぐ金額も日増しに大きくなっていきました。何でも欲しい物は買え、ホテルの部屋も豪華スイートに、バーも学生ばかりのやぼなバーから豪華なバーへ、乗る車はリムジンへと変化していきました。

ベンの才能を嫉んだチームのフィッシャーは、ある時カジノで騒ぎを起こしてしまい、ミッキーから解雇通告を受け、チームから離脱してしまいます。ジルとは深い間柄になるも、ジミーやマイルズには友情の希薄性から見限られてしまいます。

 

このことがつっかえたのか、ベンはカジノでギャンブルをやってしまい大負けをしてしまいます。そしてミッキーの怒りを買いチームは一旦解散するも、ベンの呼びかけでジルとチョイとキアナは再び共に稼ぐことを決意します。この時ベンは既に目的の30万ドルは貯めていましたが、稼ぐことに取り憑かれてしまったのかカウンティングを止めようとはしませんでした。そして遂にコールにカウンティングの現場を捉えられてしまい、カジノ裏に連れて行かれて痛い目に遭わされてしまいます。

寮に戻ると単位不足による留年通達が届いており、部屋には隠しておいたお金がありませんでした。逆にジミーとマイルズは2.09大会で優勝し、その姿をベンは遠くで見守りました。そして今まで隠していた事を全てジミーに打ち明けます。

ミッキーには自分がバカなことをしたと謝り、再び組んで一儲けすることを提案します。ミッキーはこれに応じてチームを復活させ最後の大勝負に挑みます。ミッキーと組んだベンは仲間の協力もあって勝ちに勝ちまくります。しかしそれを見てたのがやはりコールでした。

 

チップを片付け一目散に逃げますが、コール一味は追いかけてきます。実はこれには裏取引があり、前回ベンがコールに捕まった時、ミッキーを呼び出すように言われていたのです。代わりに一晩稼がせてやるという条件でした。ミッキーは一人になった時、メダルがチョコだったことに気づきます。

ベンは本物のメダル持ってジルと逃げたかに思われましたが、最後に出てきたのはやはりコールで、そのメダルを置いていくように銃を見せられました。こうして2度までもベンは大金を奪われることになりました。

これらの話をハーバード医科大学の奨学金試験の面接官に打ち明けます。試験管の驚嘆した顔にはベンの輝かしい未来が感じられ幕を閉じます。

 

感想

カジノで大勝ちするというのは男のロマンですが、それを現実化したMITの学生達には尊敬の念を抱きます。ブラックジャックの1度使ったカードはデッキに戻さないため、残りのカードの偏りが生じ、そこを利用して勝ちやすいタイミングで大きく賭けるというのはよく思いついたなっと思います。またその実話を元にしてここまでのストーリを作り上げたのもさすがにアメリカ映画だなっという感じでした。

アメリカンジョークもたっぷり組み込まれ、友情の崩壊や恋愛と人間らしい場面を見せられるのも、月並みではありますがこの映画を魅力的な点にしているところだと思います。キラキラしたカジノの描写や敵役でもあるコールの存在なども如何にもカジノらしさを演出していると思いました。

1度は裏切られたミッキーとまた手を組むと見せかけて実は裏切るというのもこの手の映画にありがちな意外性を出していると思いました。これらのストーリが主人公の面接官への語りの一幕というのもよくある設定です。実にアメリカらしい映画で名作だと思いました。

「常に変数変換を考えろ。」と言う教授の言葉は名言だと思いました。麻雀にしろポーカーにしろこの要素があるから一見運ゲーのようで実力差が出るのですからね。

 

実話

ゲーミングリゾートであるモンテカルロで、MITのブラックジャックチームのアンディー、セミョン、ケイティーの3人は相当の大勝ちを積んだ後、屋根裏部屋へ連れて行かれ、警察によって執拗な尋問を受け、モンテカルロでカードカウンティングは違法であることを警察に告げられました。

しかし3人は告訴されず、勝った金も没収されませんでした。警察のエスコートの元「2度とこの国へ戻ってくるな。」と告げられ国境まで送り届けられたとのことでした。

 

カードカウンティングは違法か?

アメリカではカードカウンティングは違法ではありませんが、世界には別の見解を持つ政府も存在するようです。

オンラインカジノにおけるカードカウンテイングの実戦とカジノの対策

ブラックジャックが他のカジノゲームと大きく異なる点は各々試行が従属事象であるという点です。

このためカウンティングがとても有用で、昔からブラックジャックの攻略法として様々な人が試みてきました。

マサチューセッツ工科大学の3人がラスベガスに乗り込んで大勝したのはあまりにも有名なエピソードで、多くのプレイヤーにとっての憧れの存在であり、カジノにとっては恐怖の存在であります。

ここではこのカウンティングがオンラインカジノでできないのかを検証してみたいと思います。

 

 

従属事象の妙味

オンラインカジノのテーブルゲームのブラックジャックは1回毎に使用済みのカードがデッキに戻されシャッフルされるため独立事象ですが、ライブディーラーのブラックジャックは使用済みのカードをデッキから取り除くため、従属事象と言えます。

 

テーブルブラックジャックはこうして1回のゲームが終わると、使用されたカードはデッキに戻されてシャッフルされた状態から始まります。

 

しかしライブブラックジャックの場合は使用されたカードはデッキに戻されず、ディスカードホールダー(左のボックス)へ入れられます。

 

よってライブブラックジャックの場合はネクストゲームでは、シューのデッキカードの構成が変わってしまっているということになります。(使われたカードは含まれていないため。)

こうなると残りのカードに偏りができることになります。これが従属事象の妙味なのです。

 

勝ちやすいカードの構成

次にプレイヤーにとって有益なカード構成と不利益なカード構成を考えてみます。

結論から言ってしまえば以下の理由により、Aと10のハイカードが多い状態はプレイヤーにとって有利といえ、それ以外のローカードが多い状態はプレイヤーにとって不利といえます。

1)Aと10の多い状態はナチュラル(ブラックジャック)が出易く、プレイヤーが勝った場合に支払いが1.5倍になるため。

2)ディーラーは17~21に達するまでヒットし続けなければならないため、ディーラーがスティッフハンド(12~16)の時はハイカードが多いほどバーストしやすくなる。

3)汎用基本戦略を見ても分かる通り、ダブルの時プレイヤーに必要なカードはハイカードであるため、ハイカードが多い状態ほど勝ちやすい。

4)77、88、99などの攻撃的なスプリットはやはりハイカードを必要とする。

5)ディーラーのアップカードがAで残りに10が多いと、やはりナチュラルになる可能性も高まるのでインシュランスが有益になる。

 

つまり残りのカード構成にAと10のハイカードが多い場合はプレイヤー有利と判断して大きく賭け、逆にローカードが多い場合はプレイヤーに不利と判断して小さく賭けるのがブラックジャックのカードカウンティングを利用した攻略法になります。

 

カウント値と期待値

ではどれくらい影響するのか見てみます。以下はシングルデッキからカードを1枚取り除いた後の相対価値になります。

シングルデッキブラックジャックにおけるカードの相対価値
取り除かれたカード プレイヤーの期待値の差異
2 +0.4%
3 +0.43%
4 +0.52%
5 +0.67%
6 +0.45%
7 +0.3%
8 +0.01%
9 -0.15%
10 -0.51%
A -0.59%

ベンチマークのシングルデッキの元々の期待値は-0.02%であるため、例えば5を1枚取り除けば期待値は+0.65%に向上したことになります。Aと5を取り除けば、-0.59+0.67-0.02=+0.06%になったことになります。

 

これを踏まえた上でカウント値を以下のようにします。

カード カウント値
2 +1
3 +1
4 +1
5 +1
6 +1
7 +1
8 0
9 0
10、J、Q、K -1
A -1

IRC(初期設定のランニングカウント)の値に関しては以下の公式に従います。

IRC=4-(4×デッキ数)

※例えば8デッキの場合は、4-(4×8)=-28となります。

そしてデッキに関わらず全てのカウントをし終えるとRC=4となります。

 

次にキーカウントを以下のように決めます。キーカウントとはプレイヤーのアドバンテージが+になった時のカウント値をいいます。

デッキ数 IRC キーカウント
1デッキ 0 +2
2デッキ -4 +1
6デッキ -20 -4
8デッキ -28 -6

つまりキーカウントに達した時点で大きく賭け、達していない時は小さく賭ければ、ユーザーはこのゲームのアドバンテージを得ることができます。

 

賭け額の単位をユニット数で表せば期待値(%)は以下の通りになります。

デッキ数 1~2ユニット 1~5ユニット 1~10ユニット
1 0.2 0.88 1.24
2 0.07 0.69 1.05
6 -0.15 0.26 0.54
8 -0.22 0.16 0.43

つまりデッキ数が小さいほど、ユニット幅が大きいほど期待値は大きくなります。

 

カウンティングの実践結果と考察

上のルールに従いまして、ベラジョンカジノのカジノ・パリスにてカウンティングを実践してみました。

 

カジノ・パリスのルールは8デッキでスプリット後のダブルはなしです。

 

期待値を計算しますと、-0.02(ベンチマーク)-0.55(8デッキより)=-0.57 となります。

8デッキなのでIRC=-28、キーカウントは-6となります。

 

当然ながらカウントは新しいデッキになった時から数えるものとします。

 

実践1
ラウンド毎の出現したカード ラウンド毎のカウント トータルカウント
A,6,10,5,4,Q,7,10,10,J,5,10,2,9,9,K,K -3 -31
3,3,7,5,3,5,4,J,6,Q,K,J,K,10,9,3,J,3,7 +4 -27
K,9,2,6,10,3,Q,A,k,9,6,3,8,J,10 -2 -29
3,3,k,Q,k,2,6,8,K,J,Q,10,6,K,4,9 -2 -31
K,9,2,A,A,10,10,6,3,4,2,Q,7,9,10,8 -1 -32
K,2,2,Q,6,6,Q,7,7,8,J,5,4,3,6 +6 -26
7,5,4,7,J,4,2,6,5,9,9,A,4,A,2,3,8,10,A +6 -20
A,8,10,8,J,10,4,Q,7,Q,6,K,k,9,6,7,6,K -3 -23
5,A,3,7,5,2,A,A,6,K,7,2,10,A,10,Q,2,K,4,6,2,9,J +2 -21
8,A,J,J,6,J,4,K,3,8,A,3,K,4,5,4,J -1 -22
6,3,8,3,J,9,7,8,K,10,8,8,6,7,J +2 -20
K,7,10,K,Q,8,5,4,K,7,5,8,2,2,A,7 +2 -18
2,2,7,5,K,8,7,Q,7,2,J,10,A,2,10,2,7,A,2,9,Q +3 -15

 

 

実践2
ラウンド毎の出現したカード ラウンド毎のカウント トータルカウント
10,8,Q,9,2,9,4,Q,8,J,2,2,6 +1 -27
Q,3,J,8,K,2,2,K,5,6,9,10,8,9,A,J,J,3,6,8,8,8 -1 -28
4,10,K,5,4,8,2,5,6,2,6,9,4,K,2,7,A,6,Q,3 +8 -20
A,7,5,J,4,5,A,4,K,A,4,10,5,A,3 +1 -19
7,10,10,6,5,5,3,Q,J,K,4,2,3,J,J,10,6,Q,9,k,A -2 -21
7,5,7,J,10,2,2,9,K,2,6,K,10,k,5,J,A,9 0 -21
4,Q,5,3,9,J,7,3,Q,2,2,K,3,6,K,5,4,10 +5 -16
5,3,Q,3,8,10,2,J,8,J,9,K,8,K,10 -3 -19
Q,K,9,5,6,7,9,A,J,6,5,10,A,10 -2 -21
7,10,10,3,9,2,6,K,10,10,5,A,9,9 -2 -23
8,A,3,8,7,J,6,7,10,K,K,2,4,A 0 -23
K,J,10,5,A,5,2,5,6,J,10,J,10 -3 -26
7,7,10,8,3,J,3,K,4,A,2,7,7,3,8,A,9,Q,J,9,A,10,K,6,Q -1 -27

 

実践3
ラウンド毎の出現したカード ラウンド毎のカウント トータルカウント
4,10,5,6,2,7,J,A,9,3,J,3,J,Q,8,5,6,2,A +3 -25
4,Q,3,6,3,j,8,7,2,7,10,5,k,10,8,2,A,7 +4 -21
K,J,8,2,3,6,7,10,K,k.A,3,5,9,K,J,10,K,9 -4 -25
8,5,5,7,4,8,7,J,5,A,2,A,2,6,3,8,Q +6 -19
J,7,Q,8,5,4,7,3,3,6,A,5,9,A,3,4 +6 -13
8,7,7,2,Q,7,K,9,7,6,3,10 +4 -9
9,10,5,2,6,10,A,9,4,8 +1 -8
9,Q,K,K,6,8,3 -1 -9
K,5,10,9,8,K,8,j,2,A,5 -2 -11
4,7,9,10,Q,A,J,K,4,9,8,3,4,4,Q 0 -11
7,3,5,K,5,9,A,10,2,A,2,5,J,A,4,8,J +1 -10
4,Q,J,Q,9,K,10,Q,J,Q,10,6,5,A,5 -6 -16
K,2,8,3,7,8,Q,7,7,J,3,J,A,2,2,3,3,3,8 +6 -10
2,2,A,7,8,8,j,8,Q,9,A,10,9 -2 -12
A,K,9,A,Q,J,4,3,6,7,6,6,5,2,6,A,k +2 -10
K,k,4,2,9,2,9,10,9,10,4,10,8,7,10,10,8,4,K -2 -12

 

大体1デッキ辺り13~16ラウンドで終了してしまいます。

 

理由はカットカードが大体シューの真中辺りに入っているからです。赤いカードがそうですが、これが出るとこのラウンドが最後で、次のゲームから新しいデッキ(後ろに控えている青いカード)になります。

全体のデッキのカードの使われる割合をペネトレーションといいますが、これが50%くらいしかないのです。

 

カットカードがもっと深い位置にあればいいのですが、これがシューの真中辺りですと8デッキでは、カードの偏りが強く起こる前に終了してしまう感じです。

結果としてキーカウントの-6に達する前に終了ということになります。

実践でも最も近づいたのは-8ですが、-6に達することはありませんでした。

 

考えてみますと、オンラインカジノですからカウントもリアルに比べて容易ですので、ユーザーにとって期待値の高い状況をわざわざオンラインカジノが作るわけがないですよね。カードの偏りが起こる前にそのデッキを終了してしまうというのがオンラインカジノ側のブラックジャックのカウンティングに対する対策でした。

 

カウンティングでより多くのアドバンテージを得るために

最後にランドカジノのブラックジャックのカウンティングでより多くのアドバンテージを得る条件をまとめておきたいと思います。

○より少ないデッキ数を選ぶ(少ないデッキの方がカードの偏りは起こりやすく、プレイヤーに有利な状態つまりハイカードが多い状態になることが多いです。)

○ベットスプレッドを大きくする(有利な時と不利な時に賭ける金額の差が大きいほど利益も大きくなります。)

○より深いペネトレーションを求める(使われるカードの割合が多いほどRCはピボットポイントに辿り着く可能性は高くなります。)

○少人数のテーブルを選ぶ(少人数プレイの方がデッキ毎のゲーム数が多くなるため、有利な状態で賭けれるタイミングが多くなります。)

 

そしてこれは忘れてはいけないのですが、カウンティングをしても負ける時は負けます。あくまで期待値が高いというだけであって、確率の低いこともたまには起こりえます。

 

出禁

カジノにも出禁というものがあります。カジノ側にとって不利益だと思う人間を出入り禁止にすることです。特にブラックジャックはカウンティングによって有利な状態か不利な状態かを測れてしまうため、カウンティングをやっていると思うプレイヤーがいれば、出禁にしたり、もっと不利な状況(デッキを増やしたり、カッとカードを浅くしたりだとか)にしたりする場合があります。ですのでカードカウントをする時は何気ないふりしてカウントしなければなりません。間違っても口に出したりしてはいけません。

カジノの豪華な外観や内装、人件費、株主や投資者への支払い、カジノ部門意外(レジャー施設)の赤字の埋め合わせは当然ゲームの売り上げから賄われるため、カジノ側としてもゲームには負けられないのです。全てのカジノゲームはハウス側に期待値がプラスになるようにできており、長期的にはやはりその期待値通りに収束してしまいますが、ブラックジャックだけはカードの偏りによってはその限りではありません。よってハウスからすれば、カウンティングは天敵なのです。このためカウンティングをやってるような人はいないか、ピットのスタッフは常に見張り続けています。

しかしカウンティングをしているプレイヤーの全てが期待値がプラスにできているわけではなく、数え間違いや大きなベットの躊躇いなどから中々勝てない人もいます。カジノ側もこういう人達は問題にせず、要はカジノに勝つ腕を持っているかどうかで見極めるそうです。面白いことにプロのカウンターは周囲に自分の腕を見せるために、わざと出禁になる者もいるそうです。